車の一時停止率「35%」、福井が2年連続ワースト3…隣県・石川は「81%」
信号機のない横断歩道で歩行者のために一時停止する福井県内の車の割合は34・7%にとどまることが、日本自動車連盟(JAF)の全国調査でわかった。昨年より8ポイント上昇したものの、全国平均(53・0%)を大きく下回っており、都道府県別では2年連続でワースト3位だった。
調査は今年8月に実施。車の一時停止率が最も高かったのは長野(87・0%)、最も低かったのは富山(31・6%)だった。調査場所が非公表のため単純比較は難しいが、石川は福井の2倍超の80・9%だった。
県内は2020年19・7%、21年20・2%、22年31・7%、23年26・7%で、おおむね増加傾向だが、今回は6割超の車が止まらなかった。
道路交通法では、信号機のない横断歩道を渡ろうとする歩行者がいる場合、車は一時停止が義務づけられている。違反すると歩行者妨害として取り締まりの対象となる。
県警交通企画課によると、県内の歩行者妨害は昨年1年間で1216件起き、19人がけがをした。担当者は「以前に比べ『横断歩道は歩行者優先』の意識が浸透していると思うが、なお厳しい状況だ。これからも取り締まりや啓発活動を強化したい」と話している。