飾り巻き寿司の権威に聞く「最も簡単な飾り巻き寿司」とは!?
切った際の断面図が、様々な絵柄や模様になることで知られる飾り巻き寿司。昔ながらの細工寿司、握り寿司、ちらし寿司、押し寿司などの技法を使い絵柄に盛りつけるものです。一見するだけでは「どこがどうなっているのか」全く想像できない飾り巻き寿司ですが、この呼称を名付け、権威として知られるのが寿司職人・川澄健さんです。 【プードルの飾り巻き寿司のつくり方を順を追って見てみる】 元々は東京や神奈川の寿司店で修業を重ね、江戸前握りの職人として高級店寿司店に身を置きながら、伝統の細工寿司などの研鑽も積み続け、現在は寿司職人養成の「GINZA ONODERA鮨アカデミー」の講師としての活動を行っています。これまでに考案した飾り巻き寿司の種類は数知れず、現在も奥様と一緒に日々新作考案に余念がないとのこと。 一見、かなり難しそうに見える飾り巻き寿司ですが、川澄さんによれば「プラモデルみたいでしょ。基本を覚えれば、その人ならではのアレンジもできるようになりますよ」とのこと。そこで今回は、川澄さんから「最も簡単」という「プードル」の飾り巻き寿司を教えてもらいながら、後半で飾り巻き寿司の美学と大切なコツについても聞きました。
パーツごとに巻き寿司を作り、最後に合体させて完成!
さっそく「プードル」の作り方を聞きつつ実践で教わりました。 用意するものと作り方は以下の通りです。 <用意するもの> ・茶色のすし飯……260g(すし飯230ℊ+市販の鳥そぼろ30g)。これを80g×2個、50g×2個に丸めておく ・海苔……(半切海苔を1枚として)3分の2=3枚、4分の1=1枚、半切=1枚 <パーツ作り> (1)プードルの「口元」のパーツとして「3分の2の海苔」に「80gの茶色のすし飯」を4cm幅の棒状に置き、楕円形に巻く (2)プードルの「耳」のパーツとして、「3分の2の海苔」に「50gの茶色のすし飯」を5cm幅にしずく型に広げ、海苔を被せるように巻く。これを2つ作る <組み立て> (1)「半切の海苔」1枚と「4分の1の海苔」をすし飯の粒でつなげる (2)中央に「組み立て(1)で巻いた「口元」のパーツをのせ、その上に「80gの茶色のすし飯」を棒状にのせる (3)そのその両側に「組み立て(2)」で巻いた「耳」のパーツを両側に貼り付ける (4)これらを左手に持ち、海苔がゆるくならないように左右からやや締めながら巻く (5)これを4等分に切り、「海苔パンチ」や「ハサミ」などで切った目と口を付けて完成