中居ジャニーズ退所でSMAPは? 円満会見が示す未来
再結成の夢もまずはそれぞれの芸能活動から
そこで気になってくるのは会見で中居も可能性を否定しなかったSMAP再結成だが、それはさすがに人間関係のみならず権利関係の問題などを含めそう簡単にはいかない“大仕事”になってしまう。商標や楽曲をはじめSMAPにまつわるさまざまな権利を保有し木村拓哉が所属するジャニーズ事務所と、「新しい地図」のCULEN、そして中居の新会社と3者間での調整や権利など諸問題のクリアが必要となる。その困難さを重々承知しているからこそ再結成の可能性は「1~99%の間にある」と幅を持たせた表現になったわけで、中居が独立したからといって再結成に向けて話が急展開することはないだろうし、そこは元メンバー本人たちもまずは自身の芸能活動をしっかりと定めていくことが考え方の中心にあるはずだ。しかしながら0と1の差は絶望的に大きいが、1と99の間に再結成の可能性があるのなら、ある日、無理のない形で再結成の好機が訪れることもあるかもしれない。 とにかく中居にとって、34年の長きに渡ったジャニーズ事務所での芸能生活に区切りをつけて、自分自身の芸能人としての真価が問われる新境地へ乗り出す大きな一歩であることは間違いない。この日の会見も司会に頼らず自分自身で仕切り、誰も傷つけない完璧ともいえる明るい会見にしたばかりでなく、再結成の可能性も含め未来に希望を持たせた。中居は、あらためて稀有な存在であることを証明した。SMAPは解散後も元メンバーたちの活動に夢を見続けることのできるグループだ。 (文・志和浩司)