RIZIN王座決定戦に臨むスーチョル「骨を埋める覚悟。死ぬようなことがあってもベストを尽くす」
「RIZIN.48」(29日、さいたまスーパーアリーナ) 朝倉海が返上したRIZINバンタム級王座決定戦で井上直樹(27)=Kill Cliff=と対戦するキム・スーチョル(32)=韓国=が27日、都内で行われた個別記者会見に出席した。 キムは「今は大変いい気持ちでいます。10数年間夢みてきた舞台でチャンピオンになれるまで数日しか残っていないことを、とてもうれしく思っています」と決戦2日前の心境を語った。 井上戦に向けては「特に今までと違うことはやっていません。従来通りのトレーニングを積みました」としつつも、「スパーリングもたくさんしたし、グラウンドもたくさん練習しました。グラウンドが少し弱いと感じたので研究を積み、柔術の著名な方々にしっかりとトレーニングしていただいたので、いい感じに仕上がっています」と、グラップリングを強化したことを明かした。 井上については「とても明るくていい青年。韓国で『お母さんの友達の息子』という表現があります。彼にはそういういいイメージがあります」と印象を述べた。 試合の鍵については「こういった試合は肉体の要素が1パーセント、残りの99パーセントが精神力。どちらがより強靱(きょうじん)な精神力を持っているかがキーポイントになると思います」と持論を語り、「私は子供を育てています。子育てをしている経験は、決して無視できないことだと思います。井上選手よりも上回っているとしたら、強靱な精神力だと思います。負けるかもしれませんが、99・9パーセント、私は彼より強靱な精神力を持っています。それは子育てをしているから。試合に命がけで臨むんだという精神力が、一層強くなったと思います」と、イクメンの強さについて熱弁を振るった。 キムは「私はここに骨をうずめる覚悟で来ています。明後日死ぬようなことがあっても、ベストを尽くしたい。子供は能力がある女性である妻が立派に育ててくれると思います」とまで言い切り、「ベルトを獲得することは重要ではありません。重要なのは勝つために命がけでここまで来たことです。試合の翌日、コンビニで買ったおにぎりを妻と子供と食べることが、私の人生にとって重要なことなのです」と、人生哲学を開陳していた。