京都産業大学、関西4連覇とさらにその先を目指す戦いがスタート。ラグビー関西大学リーグ
また、夏合宿ではボールを動かすことにもチャレンジした。それは昨シーズンの大学選手権準決勝からの反省からだった。「フィジカルで前に出られないときに、京都産業大学の殻を破って、いろんなオプションを増やしておきたい」という意図からだった。
その上で、ボールを動かす10番として、開幕の同志社大学戦で10番を背負うのは「タックルが強く、前が見える」というSO(スタンドオフ)尾崎恵大(3年)だった。
開幕戦でFB(フルバック)で先発する那須貴大(3年)、ロングキッカーの吉本大悟(3年)と、3年生の3人で競わせる方針だという。そしてケガ人の関係で、キックも長けている辻野共同キャプテンがFBではなくインサイドCTB(センター)となった。
正9番争いも同様で、春から夏にかけて日本代表やU20日本代表活動に参加したSH(スクラムハーフ)土永旭(4年)、高木城治、村田大和(ともに2年)の3人を競わせており、開幕戦では「一番調子の良い」土永が先発し、高木が控えとなった。
また、廣瀬監督が今シーズン、推している成長株としてはPR(プロップ)八田優太、フィジー出身のWTB(ウイング)ナブラギ・エロニ(ともに2年)だ。2人とも開幕戦から先発する。
特に八田に関して監督は「(U20日本代表で)身体も大きくなって成長して帰ってきてくれた。ポテンシャルはもともとあったし、ジェネラルプレーは非常にいいものを持っている。スクラムも組めるようになってきた」と期待を寄せた。
指揮官に就任して4年目となった廣瀬監督だが、指導面では「変えていません」と強調しており、自身がアタック、元日本代表CTB(センター)元木由起雄GM(ゼネラルマネージャー)がディフェンスを担当していることは変わらない。
ただ、大きく変わったのが、主にスクラムを担当していた元日本代表の田倉政憲FWコーチが、今シーズンから週末だけでなく、フルタイムのコーチに就任したことだ。朝のフィジカルトレーニングから田倉コーチが練習場に来て、廣瀬監督は「ガンガン鍛えてくれています」と目を細める。