予選レースはSCチェッカーに。ウゴチュクウが首位キープ/第71回マカオGP FRワールドカップ
11月16日、第71回マカオグランプリにてFIAフォーミュラ・リージョナル・ワールドカップの予選レースが行われ、マクラーレン育成のウーゴ・ウゴチュクウ(R-ACE GP)がポール・トゥ・ウインで予選レースを制した。 【写真】クラッシュした小川颯太(TGM Grand Prix)の車両 2位にオリバー・ゲーテ(MPモータースポーツ)、3位にノエル・レオン(KCMG・IXO・バイ・ピナクル)と、予選Q2から3名がそのままポジションをキープ。日本勢最上位は12番グリッドからスタートした中村仁(TOM'S Formula)で13位となった。 マカオ市街地、ギア・サーキットを舞台に開催される伝統の一戦。17日(日)の決勝(15周)のグリッドを決する予選レース(10周)が16日(土)に開催された。 他カテゴリーの赤旗中断の影響を受け、当初の予定から20分遅れの現地時間15時50分からフォーメーションラップ開始となった。そんななか5番グリッドスタートのマリ・ボヤ(KCMG・IXO・バイ・ピナクル)のマシンが動かない。 その後、オフィシャルの手を借りて再始動が叶い、ボヤは一旦ピットレーンに入りスタートをきったが、その後ブラッグフラッグが振られ、レースを終えた。 気温27度、路面温度38度、湿度83パーセントというコンディションでスタートを迎えると、ポールシッターのウゴチュクウがターン1(リザーバー・ベンド)のホールショットを守る。 ただ、続くターン2(マンダリン・オリエンタル・ベント)で19番手スタートの小川颯太(TGM Grand Prix)と20番手スタートのトゥッカ・タポネン(R-ACE GP)がそれぞれ単独クラッシュ。 ブラインドかつ高速のターン2でのアクシデントとなったが、幸い後続を巻き込むことはなかった。ただ、これにより予選レースはオープニングラップからセーフティカー(SC)導入となってしまう。 3周目にリスタートを迎えると、リスタート直前のターン22(フィシャーマンズ・ベンド)から早めの蹴り出しを見せたウゴチュクウが首位をキープ。 4周目には2番手オリバー・ゲーテ(MPモータースポーツ)に1.329秒のギャップを築いた。ただ、ゲーテはファステストを更新する走りでそのギャップを0.7秒まで縮める。ただ、トップが6周目を迎えようかというところマティア・コルナギ(MPモータースポーツ)がストップし、2度目のSC導入が宣言された。 また、コースサイドで撮影中だったフォトグラファーや、レース後に複数のドライバーに確認したところ、3周目途中から雨粒が落ち始めていたという。その雨脚は5周目に急に強まった。全車がドライタイヤを履いていたこともあり、レースは6周目にSCから赤旗に切り替えられた。 赤旗中にウエットタイヤ装着義務がアナウンスされ、23台はピットレーンにてウエットタイヤに交換。現地時間16時30分、気温27度、路面温度33度というなか、予選レースはSC先導で再開された。ただ、雨量はかなり強く、SCは解除されないまま10周目のチェッカーを迎えることに。 赤旗とSCランが続くなかウゴチュクウがポール・トゥ・ウインで予選レースを制した。2位にゲーテ、3位にレオンと、予選Q2の順位のままのトップ3となった。なお、チェッカー直後に雨は止んだ。 暫定6位となっていたクーパー・ウェブスター(エヴァンスGP)に対し正式結果にて5秒ペナルティが下ったため、日本勢は13位中村、16位佐藤凛太郎(TGM Grand Prix)、21位小林利徠斗(TOM'S Formula)となった。 なお、激しいクラッシュとなった小川だが幸い怪我もなくピットに戻ることが叶った。ただ、小川の53号車は激しくダメージを負っており、明日の決勝に出走できることを願うばかりだ。 またも雨に翻弄された第71回マカオグランプリのFRワールドカップ。15周の決勝、グランプリレースは日本時間16時30分にスタート予定だ。FIA F3からFRへと変わった、最初のマカオグランプリウイナーの称号は誰のものになるだろうか。 [オートスポーツweb 2024年11月16日]