元三井物産・資産数億円投資家が「毎日かかさずやっている〇〇額チェック」…暴落に備える準備の方法
8月上旬の暴落は、投資家に少なくない動揺をもたらした。そんな中で、資産総額数億円の高配当株投資家・紫宝氏は、「暴落でも自分の投資行動に変化はない。どんな事態も自分の中では常識」との“ダイヤモンドメンタル”っぷりを発揮する。どんなときでも変わらないその投資手法や、先行き不透明な相場の中で持つべき心構えについて、紫宝氏にうかがった。
暴落でも何も変わらない
8月上旬、ご存じの通り日経平均株価が大暴落しました。ですが私の売買手法に変化はありません。私の投資手法は非常にシンプルで、平時も暴落時もルーティンで証券口座の保有銘柄管理画面を開き、まずは「評価損益率」と「評価額前日比率」ごとにそれぞれ昇順で並び替えて、上から、つまり含み損率と、含み損益の変動率の大きいものから見ていき、安くなっている株を他銘柄とのバランスを見ながらチャンスを逃さずに買いにいくようにしています。 なおここで対象としているのは、新NISA口座で取得した銘柄です。私の主力・準主力銘柄はもちろんのこと、特定・旧NISA口座で長期保有している銘柄の平均取得単価は、ほぼすべて現在の株価とは比較にならないほど低いため、基本的には上記ルーティンを行なう意味が薄いからです。 ですからまずは新NISA口座銘柄で平均取得単価よりも下がっているもの、あるいは近い水準まで落ちてきたものの中で、全体的な業績見通しや基礎収益力、財務体質の変化、バリュエーションなどを確認し検討したうえで、最終的に「割安」だと判断した銘柄をバランスよく原則S株(単元未満株)で買い増していきます。 またそれと同時に、毎日念のため「評価額」を降順で並び替えて、大量の株を保有している主力・準主力銘柄の中でも割安になっているものがないかどうかも上から確認していき、もしあればその中で優先順位をつけて買っていきます。たとえば私の場合だと、三菱商事(8058)、三井物産(8031)、JT(日本たばこ産業:2914)、三菱HCキャピタル(8593)、東京海上ホールディングス(8766)、日本製鉄(5401)、NTTデータグループ(9613)、INPEX(1605)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、ホンダ(7267)、日本郵船(9101)、商船三井(9104)などが超主力・主力銘柄に該当します。 超主力・主力銘柄については、先ほども述べたとおり株価が取得単価まで落ちてくることは超世界大恐慌レベルの暴落でないともはや考えられません。ですから、3~5年の範囲での配当利回り、PER・PBRのバリュエーションなどを参考に、あとは長年の投資経験で培った私自身の感覚を頼りに割安水準を判断しています。このやり方は基本的にいついかなるときも変わりません。 主力株・準主力株という木の幹は、いくら太くしても困ることはありません。まずはどんな嵐が来ようがびくともしない大木を作り上げ、ほど良いチャンスがあれば、S株でさらに小さくコツコツと買っていくのです。そして、もちろん8月5日のように下落率の大きな暴落相場では、少なくともフェアバリューに近い株価・利回りまで落ちてきますので、その割安度合いに応じて徐々に数量を増やしながら傾斜をつけて買っていきます。 またこの際、適度に銘柄分散することでポートフォリオ内のバランスを整え、同時に時間軸の分散を図ることで浅い底での買い急ぎによる無駄な含み損の雪だるま化リスクを減らしています。
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