竹田は目標を書き込んだ色紙を持ってポーズを決めた（撮影・二星昭子）

DeNAは24日、ドラフト会議で三菱重工West・竹田祐投手（25）を外れ1位で指名した。1度目の入札で4球団の競合となった関大・金丸夢斗投手（21）を抽選で外し、2度目に単独で交渉権を獲得した。竹田は最速153キロの本格派右腕。球団は補強ポイントの即戦力投手を狙い通り指名し、三浦大輔監督（50）は先発陣の一角として期待を寄せた。 【写真】DeNAが法大・篠木健太郎を2位指名　最速157キロ右腕「息の長い選手になりたい」 狙い通りだった。投手力の強化を図るDeNAは、即戦力を1位で指名。三浦監督は「先発投手は補強ポイントだった。（2度目の入札で）単独で指名できてよかった。ほっとした」と胸をなでおろした。 1度目の入札では、中日、阪神、巨人との競合となった金丸の交渉権を獲得できなかった。大学ナンバーワンの呼び声高い左腕の抽選は必至だっただけに、外れるのも想定内だった。 外れ1位で指名された竹田は、最速153キロを誇る右の本格派。大阪・履正社高、明大を経て三菱重工Westに進んだ25歳だ。履正社高ではロッテ・安田と同級生。2017年に出場したセンバツ大会では、エースとして準優勝に導いた。 明大では東京六大学リーグで通算11勝。DeNAのブルペンを支える伊勢の2学年下にあたり、4年時にはプロ志望届を出しながら指名されなかった。都市対抗大会には22年から3年連続で出場し、今年は8強進出。昨年も指名漏れを経験しており、三度目の正直でプロの扉を開いた。 三浦監督は先発として期待を寄せ「1年間ローテーションを守る投手になれるんじゃないか。打者に向かっていく闘争心が強い選手。楽しみでしようがない」と声を弾ませ、テレビカメラ越しに「優勝するためには君の力が必要。ぜひ一緒にやりましょう」とラブコールを送った。 今季のチーム防御率はリーグ5位の3・07。先発、救援ともに選手層に改善の余地がある。球団は今回のドラフトで支配下6選手を指名し、うち社会人、独立リーグ、大学の投手が計4人を占めた。竹田は「ラストチャンスと思い、1年間後悔なく過ごしてきた。本当によかった。持ち味は攻めの投球。ヤクルトの村上選手と対戦したい。1年目から2桁勝利を挙げられる投手になりたい」と活躍を誓った。（鈴木智紘） ■竹田　祐（たけだ・ゆう）

1999（平成11）年7月5日生まれ、25歳。大阪府出身。住道中時代は生駒ボーイズに所属。履正社高では1年秋に遊撃手でレギュラー。2年秋にエースとなり、明治神宮大会優勝。3年春の選抜大会は準優勝。明大に進学後は東京六大学リーグ戦で通算11勝を挙げた。22年に三菱重工West入社。今年の都市対抗大会では初戦で完投勝利を挙げた。184センチ、96キロ。右投げ右打ち。