センバツ甲子園 大分商 悔しさ胸にチーム支える ベンチ入り逃した3年生6人 /大分
◇人間的に成長する場に 第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)は18日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。大会に出場する大分商にはベンチ入りを逃した3年生6人がいる。悔しさを胸にチームを支える姿に、ベンチ入りの選手たちは「6人のためにも負けられない」と意気込んでいる。【神山恵】 センバツでベンチ入りできるのは18人。3年生は23人のうち17人がベンチ入りし、安達匠▽山下大翔▽池辺奎祐▽藤上蓮翔▽三浦寿仁▽菅本直也――の6人が逃した。 安達選手は、ベンチ入りの選手が守備練習をする際の走者をしたり、投手のキャッチボール相手をしたりしている。センバツでは応援団長に指名され、甲子園のアルプススタンドで吹奏楽部の演奏に合わせて応援歌をリードする。「スタンド全体を大商(だいしょう)を応援する雰囲気にして、勝利を呼び込みたい」と話す。 山下選手は捕手としてブルペンで投手のボールを受けたり、ベンチ入り選手の守備練習のサポートをしたりしている。2022年秋の九州地区大会まではベンチ入りしていたため「これまで支えてもらった分、今回は自分ができることをする」と言う。センバツでは試合中に審判にボールを渡す「ボールパーソン」をする。 大道蓮(れん)主将は「これまで同じ練習をしてつらいことも乗り越えてきた。甲子園でも6人の思いを胸に一緒に戦いたい」と話した。那賀誠監督(55)は「甲子園は夢の舞台で、背番号をもらえず落胆した選手もいると思う。チームのためにできることをして人間的に成長してほしい」と語った。