「職場の空気が許さなかった…」「2人目は到底産むことはできない」パパ育休が取れない非情な現実とママたちの本音
講談社が発信するママ向けメディア「with class」で男性育児休暇に関するアンケートを行ったところ、約1,500人ものママから回答をいただきました。 【マンガ】育休復帰後「時短勤務は中途半端だ…」と悩んでいた時に救われた言葉 その結果、約56%ものご家庭でパパが育児休暇を取得していることがわかりました。しかも、取得者の約3人に1人が3ヶ月以上の長期育休という現実も! パパ育休が世の中に浸透してきており、働くパパとママとが協力して家事、育児を分担している現代社会の家庭の状況が見て取れる結果になりました。 今回は、逆にパパ育休を取得しなかった&できなかった人にスポットを当て、その裏に潜む本音から、企業体制の課題までを深堀りしていきたいと思います。
パパが育休取得しなかった理由第1位は「取れる雰囲気ではなかった」
パパ育休が浸透してきているとはいえ、裏を返すと半数近くの人は、パパ育休を取得していないということです。 その背景には、大きく分けて「取りたかったけど、取れなかった」と「取りたいと思わなかった(必要がなかった)」の2つがあります。後者は「里帰り出産するので必要なかった」「残業を減らしたり、有給をとってカバーしてくれたので、それで事足りた」「そもそもパパを戦力と見ていない」「1人の方が気が楽」というように、必要性を感じずに自ら取らない選択をした属性の皆さんです。一方でアンケートを見ると、「取りたかったけど、取れなかった」人の方が圧倒的に多いことがわかりました。ここに育休制度改善のヒントが隠されているように感じます。 【取れる雰囲気ではなかった】 「制度はあるが、風潮がない」 「仕事に穴は開けられないという強すぎる責任感」 「繁忙期や人員不足で、代わってくれる人がいなかった」 「部下に示しがつかないと言って取らなかった」 「せめて安定期に入ったタイミングで相談していたら、結果は違ったかも」 せっかく制度があるのに、「使うのに勇気がいる空気」「仕事を代われる人がいないから現実的に無理」という声が多いことは、育休制度に関わる企業担当者にぜひ耳を傾けていただきたいポイントです。 【制度がなかった】 「会社に前例がなく、選択肢にないと言われた」 「個人事業主なので難しい」 「自営業で休めないし、そもそも育休の概念がなかった」 「若い人は取れるが、管理職で取るのには制度が不十分」 自営業の方を中心に、「自分が動かなければ、会社が動かないから取れない」という現実がありました。また、お勤めの方の中にも、制度がまだ整っていない会社もあるようで、企業の育児休暇制度の在り方自体、見直される余地はまだまだあるように感じます。 【収入が減るのがイヤ】【キャリアに響きそう】 「育休は収入が減るので、有給や在宅で乗り切った」 「育休を取っていたら、100%昇進に影響があったと思う」 これから子育てが始まり、本格的にまとまったお金が必要になってくる世代にとって、収入減やキャリアへの影響は切実な問題です。しかし、そこも企業制度改革で解決できる余地がありそうです。会社に働きかけていきたいポイントでしょう。