「ぽたぽた焼」のおばあちゃんがヨシタケシンスケさんに!玉ねぎからNFTまで、おばあちゃんの知識の振り幅が大きすぎて戸惑う
100年を超える歴史を持ちながら常に進化し続ける「タカラヅカ」。そのなかで各組の生徒たちをまとめ、引っ張っていく存在が「組長」。史上最年少で月組の組長を務めた越乃リュウさんが、宝塚時代の思い出や学び、日常を綴ります。第69回は「ぽたぽた焼とヨシタケシンスケワールド」のお話です。 (写真提供◎越乃さん 以下すべて) 【写真】あなたのみらいはこれかもしれない * * * * * * * ◆パッケージが変わった スーパーでふと目にした「ぽたぽた焼」。 あれ?? 小さい頃から見慣れていたぽたぽた焼のパッケージに、見慣れないおばあちゃんが。 白い割烹着姿のお馴染みのおばあちゃんのイラストが変わっていました。 そういえば、ずいぶん前にパッケージが変わったことがニュースになっていました。 実際にお目にかかったのは初めてで、ぽたぽた焼の前でしばし足を止めました。 新しいおばあちゃんは、人気絵本作家ヨシタケシンスケさんのイラストです。 ヨシタケシンスケさんが大好きな私は、これはこれでかわいいと思うのですが、前のあのおばあちゃんに会えないと思うとちょっと寂しい気もします。
◆アクティブで多趣味 孫のために火鉢でぽたぽた焼を焼く穏やかな慣れ親しんだおばあちゃん。 その横には気持ちよさそうにネコが寝ています。 ネコの名前は「タマ」か「みーちゃん」でしょう。 割烹着姿のおばあちゃんは、昭和のおばあちゃん像です。 リニューアルしたおばあちゃんは、目線を上げて「ぽたぽたしちゃう?」と語りかけています。 アクティブで多趣味そうなおばあちゃん。 おせんべいを焼きながら「おばあちゃんが若かった頃は~」と孫に武勇伝の1つや2つ語ってそうです。
◆さりげなく攻めている ぽたぽた焼はいつもさりげなく攻めています。 ぽたぽたメイプル、ぽたぽた焼ミルクキャラメル味、はちみつバター味、塩キャラメル風味など、番外編で時代に合わせて変化させたものを出しています。 ヨシタケシンスケさんのイラストに惹かれ、久しぶりに買ったぽたぽた焼。 何より攻めていたのは個包装の袋の裏のおばあちゃんの知恵袋でした。 世で噂になっているNFTは、Non-Fungible Tokenの略で、非代替性トークンという意味だよ。 代わりがきかないもののことをいうんだね。 発売当初から育んできた“秘伝のさとうじょうゆ蜜”には、どのくらいの価値があるのかなぁ。 おばあちゃん… 知識の振り幅が大きすぎて戸惑います。 さっき食べた袋は、玉ねぎのみじん切りで涙が出る時の知恵袋だったのに…。 アップデートが必要な時代に、新しいものに追いついていけない私。 時代に沿いすぎるおばあちゃんと、40年目ではなく38年目に思い切ったリニューアルした亀田製菓さんの攻めの姿勢に感心しながら、久しぶりに食べたぽたぽた焼は、昔と変わらない味でした。