「老後に生き甲斐がある人・ヒマな人」を別ける50代の過ごし方
生き甲斐や好きなこともなく、一日家でぼーっと過ごしてばかり...そんな老後にしないためにはどうしたら良いのでしょうか。定年後の人生を充実させる「生き甲斐作り」の重要性について、株式会社バビロニア代表取締役の野田拓也氏が語ります。 ※本稿は、野田拓也著「親子副業(R): 親のセカンドキャリアと子どもの"稼ぐ力"が手に入る」(大和出版)より、内容を一部抜粋・編集したものです。 ※文字化けを防ぐためにRマークではなく(R)と表記しています。
家族のためにガムシャラに働いてきたけれど......
本稿は、お子さんや家族のために頑張って働いている、40代~50代の方に向けて書いています。きっと学費や習い事など教育費もまだまだかかる時期でしょうし、住宅ローンを月々返済されている人もいるでしょう。私も2人の子どもを持つ父親です。 実は本稿を書いている最中に50歳を迎え、定年まで後10年という年齢です。ところが60歳の時点では下の娘はまだ大学生で学費がかかりますし、住宅ローンの返済も終わっていません。つまり定年退職後も大きなお金が必要で、年金が支給される65歳まで稼ぎ続けなければなりません。 少し前に、テレビや新聞で騒がれていた「老後2000万円問題」。どうやら最低限の暮らしをする分にはギリギリなんとかなるかもしれないが、ゆとりある老後を暮らそうとすると足りなさそうだぞ、ということが見て取れます。
「やり甲斐」のない老後は、牢獄のようなもの
もし、お金さえなんとかなれば安心だと思っているなら、それはそれで楽観的すぎます。以前、私が目にした瞬間にゾッとしたフレーズがありました。それが「やりたいことのない老後は牢獄のようなものだ」というものです。 現在、日々忙しく働いているあなたは、老後はゆっくりしたい、いろんなところに旅行でもしてみたい、そう思うかもしれません。ただ、本当に何もしないでボーっとしている日々は数か月もすれば飽きてしまうでしょう。旅行も金銭的にもひと月に何度もという訳にはいかないでしょう。ゆっくりするといっても限度があるということです。 そうならないためにも、老後は趣味を作る、地域活動やボランティア活動をするなどの方法があります。趣味を作ることで人生は豊かになりますし、趣味仲間もできるでしょう。 人はそうやって社会や人と繋がることで自分の存在意義を認識し、誰かの役に立つことで得られる充実感がなければ生きていけないのかもしれません。つまり定年退職後、お金があれば十分という訳ではなく、合わせて生き甲斐を持たなければならないということです。 「生き甲斐」をWikipediaで調べると「生きることの喜び・張り合い」、また「生きる価値」とも書いてあります。これは自分が生きていることで誰かの役に立つことだと言えます。 もちろん他人のためだけではなく、自分のために自分らしく生きることも十分価値あることに思えます。改めて考えると、この世に生を受けた以上、生き甲斐を求めるのは自然の欲求と言えるのです。