モスク建設反対、豚で嫌がらせ 韓国大邱、住民が約1年間
韓国南東部大邱の住宅街でのモスク(イスラム教礼拝所)建設が、周辺住民の反対で中断している。住民は建設をやめさせようと、イスラム教徒が不浄と見なす「豚の頭」を予定地前に約1年間置いて騒ぎになった。現在は撤去されているが、嫌がらせに対して、信者は当局も住民寄りだと訴えて悲しんでいる。 現場は国立大の慶北大近くの学生が多い地区。留学生中心の信者らが集団礼拝をしていた家屋をモスクとして改修する工事が2020年から始まった。「生活の場が脅かされる」と訴える住民らが22年秋から豚の頭を時々交換しながら予定地前に置くようになり、23年秋まで続いた。 信者らは近くに毎日礼拝に来ており、住民との間で小競り合いも起きた。韓国メディアによると、地元区役所は「豚の頭は住民が管理しており、廃棄物とみなせない」などとして強制撤去をしなかった。警察は23年3月、豚の頭を置くのに関与した住民を「建築主に対する業務妨害に当たる」として書類送検。ただ検察はことし1月、不起訴処分を発表した。