背中で歩行介助も...認知症の柴犬「しの」と介護する猫「くぅ」に訪れた最期の別れ
いつか、ふたりが出会えますように
しのの遺灰は、しのが過ごした実家の庭にあった、桜の苗木といっしょに鉢の中へ納めました。 しのが旅立った後、くぅは深い悲しみにじっと耐えるように、ひとりで過ごしていました。みんなのことが大好きで、いつもしのや猫たちに寄り添っていた、わが家の中心だったくぅは、どこかに行ってしまったかのようでした。 どんなに抱きしめても、どんな言葉をかけても、暗く悲しげな瞳のくぅには届いていない気がして、途方に暮れる日々がつづきました。 でも、時が経つにつれ、少しずつまた猫たちと過ごすようになり、甘えたり、おもちゃで遊ぶようになりました。 離ればなれになった、くぅとしの。でも、いつかまた、ふたりが出会えることを、いつも願っています。
晴