見た目でわからない病気もある。難病「混合性結合組織病」を発症、突然始まった闘病生活と乗り越え方
見た目ではわからない病気があることを知ってほしい
編集部: あなたの病気を意識していない人に一言お願いします。 村上さん: 見た目ではわからない病気もあると頭の片隅にでも置いていただけたらと思います。体がだるかったり関節が痛かったりする時に、その辛さを言葉で説明しても、見た目が普通で動けもするので、なかなか伝わらないんですよね。なので、例えばヘルプマークをつけている方を見つけたら「何かしら見た目でわからない疾患を持っている」と意識してもらえたらいいなと思います。 編集部: 医療従事者に望むことはありますか? 村上さん: 先生方には感謝しかありません。あとは副作用もあるステロイド以外で完治する新薬が見つかることを祈るのみです。 編集部: 最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。 村上さん: 生きていると本当に何が起こるかわかりません。病気は他人事と思わず、一度きりの人生で何かやりたいことがあるのなら今やってほしいと思います。
編集部まとめ
膠原病の治療薬として欠かせないステロイド。多くの患者さんが長期間服用していると思いますが、村上さんは脱薬することができたそうです。同じ病気を抱えている方へ、「病気と丁寧に向き合って主治医からの注意事項は守って生活してみてください」とメッセージをいただきました。また、見た目ではわからなくても、疾患を抱え、人知れず痛みと闘っている人がいるのだということを忘れてはいけないことも、ぜひみなさん意識してみてください。
体験者プロフィール:
村上 恵美 1975年生まれ、千葉県在住。父、母、弟、妹の5人家族。診断時の職業は派遣社員。2019年2月に指定難病の混合性結合組織病を発症、1カ月半入院。主にステロイドと免疫抑制剤の内服治療を受ける。現在は寛解を維持しておりステロイドは脱薬。2023年4月に関節リウマチを発症したため免疫抑制剤を服用中。主治医から就労の許可が出たので求職活動中。
記事監修医師:
副島 裕太郎 医師(横浜市立大学医学部血液・免疫・感染症内科) 2011年佐賀大学医学部医学科卒業。2021年横浜市立大学大学院医学研究科修了。リウマチ・膠原病および感染症の診療・研究に従事している。日本内科学会 総合内科専門医・認定内科医、日本リウマチ学会 リウマチ専門医・指導医・評議員、日本リウマチ財団 リウマチ登録医、日本アレルギー学会 アレルギー専門医、日本母性内科学会 母性内科診療プロバイダー、日本化学療法学会 抗菌化学療法認定医、日本温泉気候物理医学会 温泉療法医、博士 ※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。
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