県教育会館が県外企業に売却へ 建物は来年9月に解体の見込み
老朽化が進んでいた鹿児島市山下町の鹿児島県教育会館について、管理する維持財団が、県外の企業と売買契約を結んだことが分かりました。県教育会館は来年9月に解体される見込みだということです。 県教育会館は、1931年に建てられた鉄筋コンクリート造りの3階建てで、戦前の建築様式を今に伝え、太平洋戦争の空襲でも焼け残った貴重な建物です。 管理する県教育会館維持財団は当初、建物を保存し、維持活用してくれる団体への売却を希望していましたが、購入希望者がいなかったため、今年7月、建物の解体を前提として売却する方針に転換していました。 方針を転換したところ、県内外の数社から申し込みがあり、先月、東京都のフージャースコーポレーションと建物と敷地の売買契約を結んだということです。フージャースコーポレーションは東京都に本社があり、新築マンションの分譲などの事業を展開していて、来年8月に引き渡し、翌9月から建物は解体される見込みということです。 財団の原園正敏常務理事は、「建物を残せるように努力したが、やむを得ず売却した。隣接する中央公園と一体感があり、市民に喜ばれるような建物ができれば」と話しています。 新しい県教育会館は来年6月、鹿児島市下竜尾町に完成する予定ということです。
南日本放送