野村麻純、“どん底”乗り越え強く 叔父・沢村一樹への憧れも語る「追いかけたい」
■役者を辞めようと思ったことも「向いてないなと」 2011年のデビューから約13年。これまでの道のりの中で、役者の仕事を辞めようと思ったこともあるという。 「向いてないなと何回も思い、20代半ばも20代後半も、辞めようかなと思ったことはありましたが、このお仕事で頑張りたいという最初の気持ちを思い出して踏みとどまりました。就職活動して内定もいただいた中で、やっぱり違うと思って事務所のオーディションを受けて今ここにいるので、当時の自分を裏切れないという気持ちで。人生一度きりですし、うじうじせず、自分にできることをちゃんと見極めてやっていこうと思い、辞めずに続けています」 向いてないと感じた理由を尋ねると、「20代前半の頃は、現場でお芝居について怒られた時に『お前の代わりはいくらでもいるんだ』と言われたこともあり、そういうのが積もりに積もって、私の代わりなんてたくさんいるんだと考えてしまって。演じていても楽しくないし、次につながっているのかもわからなくて、向いてないんだなとネガティブな思いしか出てこなくなり、どん底でした」と、もがいていた苦しい時期について明かした。 だが、芸能界に飛び込む決意をした過去の自分を裏切れないという気持ちで、前を向いて一つ一つの作品と向き合ってきた野村。20代後半には積極的に演技のワークショップにも参加し、そこで精神的に鍛えられたという。 「役の幅を広げたくて、いろんなお芝居のワークショップに行き、その時もすごく怒られるんです。お金を払って、毎回怒られて泣いて、なんでこんなつらい思いをしないといけないんだと思いましたが、20代後半は自分の底上げ期だと思い、嫌な思いをいっぱいしようと吹っ切れて。あの時、嫌な思いをたくさんしたおかげで、今は強くなったなと思います」
叔父・沢村一樹のように「自分の色を見つけたい」
野村といえば、2022年に俳優・沢村一樹の姪であることをお互いのSNSで公表したことも大きな話題に。 公表のきっかけを尋ねると、「叔父から『麻純と撮った写真インスタにあげていい?』と聞かれたので、『どうぞ!』という感じでした」と明かし、「みんなびっくりしていました」と反響を振り返る。 そして、それまで公表してなかったことについて、「自分で頑張りたいという思いもあり、その気持ちを叔父も汲んでくれていたのかなと思いますが、もう1人でも頑張って生きているし、隠すことでもないかなということで、そろそろ(SNSに)あげよっかという感じでした」と語った。 沢村の存在は、役者の仕事に興味を持つきっかけにもなったという。 「影響はあると思います。憧れの存在で、叔父がモデルをしていた時も『モデルかっこいい』と思いましたし、叔父のことが好きなので。子供が親の職業を真似るというのに近いのかもしれません」 また、「叔父は周りにいる人を笑顔にする力がすごく大きい人だなと思っていて、そのパワフルさにも憧れているので、追いかけたいです」とリスペクト。「叔父はバラエティで下ネタも話していて、“エロ男爵”というニックネームがあるほど自分の色がある。私も叔父のように自分の色を見つけて、何かニックネームをつけてもらえるようになれたらうれしいなと。そうなれるように頑張ります!」と大きな笑顔を見せた。 最後に、『光る君へ』の視聴者に対して、「さわという役で野村麻純という人間を認識していただけたかなと思いますが、見つけてくださってありがとうございますという気持ちです』と感謝。「さわは、まひろとの関係性の中でいろいろな表情を見せていきますが、私もこれからいろんな面を見せられるように精進していくので、応援していただけたらうれしいです」とメッセージを送った。
■野村麻純 1990年10月10日生まれ、鹿児島県出身。2011年にドラマ『華和家の四姉妹』でデビュー。2012年にドラマ『11人もいる!』でソアラ役を演じ話題に。近年の主な出演作は、ドラマ『PICU 小児集中治療室』(22)、『こっち向いてよ向井くん』(23)、『推しを召し上がれ 広報ガールのまろやかな日々』(24)、映画『空白』(21)など。 ヘアメイク:尾口佳奈 スタイリスト:浅井彩津希
酒井青子