アウトドアギアの世界遺産「マグライト」を使ってキャンプタイムトラベルしませんか?
高照度では出せない明るさと安心感
照度でいえば、おそらく現行のライトには歯が立たないでしょうし、照度調整なんてできません。単三、単四電池タイプは頭部分を捻ればいきなり最大照度になり、頭をさらに回転させると照射範囲を変えることができるだけという、シンプルで使いやすい仕組み。まさに歴史的遺産といった感じです。 でも、明るすぎないけど必要充分な照度、そして暖かみがある色と照射範囲変更機能は、現行品にはない味であり、歴史であり、そして魅力です。
いまいちだけど使える機能が愛おしい
いわゆるハンドライトというジャンルのマグライトは、頭に装着できるようになるベルトや口にくわえやすいパーツなど様々な多機能化パーツが販売されました。どれもそこそこの価格がしたのと、「マグライトの使用の幅を広げたい!」という意気込みのファン以外にはあまり人気が無かったような記憶があります。 そんな中で、マグライトさえあればできる付加機能がランタン機能です。頭の部分を回して外し、電球むき出しにします。そのままだと安定が悪いので、取り外した頭の部分を底にはめて少し安定性を高めるという、無理矢理感がある機能ですが、裸電球が光っているだけに近いこの機能には愛おしさを感じます。もちろん地面が安定していれば便利な機能でもあります。
あの「映画持ち」ができる!
アメリカ映画などで、この持ち方をしているのを見たことがないでしょうか?真っ暗な建物内を警備員が単一電池タイプの大型マグライトを写真の様に持って捜索したり、単三電池タイプを持ち、反対の手には拳銃を握って狙った場所を照らしながら進むシーンなど…。そう、これがマグライト! だからといってどうということはないのですが、映画好きの方などはこの持ち方をすると少し心が躍るかもしれません。 いかがだったでしょうか?機能だけで言えば現行品のライト類にはかないませんが、マグライトは使っていること自体に魅力を感じるアイテムです。久しぶりに道具箱を漁ったり、アウトドアショップで見つけるなどチャンスがあれば、ぜひ使ってみてください! 長谷部雅一さん アウトドアプロデューサー/ネイチャーインタープリター 1977年4月5日生まれ。株式会社ビーコン代表取締役。家族がいるのにもかかわらず、ソロキャンプ、ソロ登山、ソロ旅などなど、お一人様遊びをこよなく愛する風来坊。仕事の範囲は広く、アウトドアに関するプロジェクトの企画・コーディネート・運営の他、研修講師、ネイチャーインタープリター、場作りの仕掛け人も務める。著書『ネイチャーエデュケーション』(ミクニ出版)、『ブッシュクラフト読本 自然を愉しむ基本スキルとノウハウ』(メイツ出版)など多数。その他雑誌連載、テレビやラジオなど、アウトドア、幼児教育を主として多数のメディアにて活躍中。
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