73歳久石譲氏 2030年まで「作曲の予定」がびっしり 日本センチュリー交響楽団音楽監督就任
大阪・豊中市を本拠地とする「日本センチュリー交響楽団」の、新音楽監督に就任する作曲家の久石譲氏(73)が20日、大阪市内で就任会見を行った。 任期は2025年4月からで、音楽監督として楽団の音楽性に関わる重要な内容のすべてに携わることになる久石氏。「一生に一回くらい、きちんとすべて、自分の考えていることを実現できる立場、音楽監督をやってみたい、という気持ちはもともと持っていた」と、就任の動機を語り、「このオケ(オーケストラ)が元々持っているクラシック伝統を引き継いで、僕のやる現代性を合わせて両輪となるように運営していく」と、強い決意を語った。 会見に同席した同楽団の桜井博志理事長によると、日本国内では「ほとんどのオーケストラで赤字が続いている」状況だといい、「世界のセンチュリーに仕上げていくために、お力をお借りしたい」と、久石氏の就任に大きな期待を込めた。 25年4月からスタートする新シーズンのプログラムも発表され、久石氏が指揮を務める定期演奏会では、自身の作品も多く演奏される。「自分の曲多いですね、来年から減らします」と、冗談めかしながら、今後、新曲披露の可能性を問われると「2030年くらいまで作曲の予定が全部入ってしまっていて。事務所で全部組んじゃっていて、アディショナル(追加)で作るのは結構大変ですけど、いち早くできる状況になれば」と、語った。 また就任を記念し、同楽団のスペシャルスポンサー「旭酒造」から、漫画家の弘兼憲史氏が手がけた久石氏のイラストを使用した、「獺祭」と「獺祭Blue」久石譲ラベルの作成も決定。主催演奏会などで販売され瑠予定で、今後販路の拡大も検討中だといい、出荷額の半分を海外留学を目指す若手音楽家の援助金とするプランも合わせて発表された。