中島啓太が単独首位発進「予想以上の結果に」 欧州ツアーが主戦場の昨季賞金王/国内男子ゴルフ
日本シリーズJT杯第1日(28日、東京・よみうりCC=7002ヤード、パー70)今季の優勝者ら30選手による最終戦。昨季賞金王の中島啓太(24)=フリー=が5アンダーの65で回り、単独首位で発進した。今季は欧州ツアーが主戦場で今大会が日本ツアー3戦目。賞金ランク6位までに可能性が残る賞金王争いの中、前年のキングが力を示した。同1位の平田憲聖(24)=ELECOM=は72で19位、同6位の石川遼(33)=CASIO=は73で24位と出遅れた。 名物ホールの最終18番(224ヤード、パー3)。中島は第1打を左ラフに外したが、傾斜の強い高速グリーンに対し、残り15ヤードから1メートルに寄せてパーセーブ。拳を握りしめて18ホールを終えた。 「ほとんど諦めていたが、すごくいいアプローチ。予想以上の結果になりました」 昨季の日本ツアー賞金王は今季、欧州ツアーを主戦場とし、3月には初優勝を挙げた。今大会には「ツアーメンバーで、本年度の米ツアーまたは欧州ツアー優勝者」の資格で出場する。「ここまでショットが乱れたのはここ数試合ではない」と本調子とは遠い中、前半に5バーディー。11、13、14番でボギーを打ったが、15番から3連続バーディーと盛り返した。 欧州ツアーではポイントランク35位で来季出場権も獲得。パリ五輪にも出場した(49位)。日本ツアーは賞金王争いが佳境だが、今季日本では出場2試合だけで賞金ランク63位の中島も、力強く言い切った。「みんな、この試合で勝つためにやっている。それは僕も変わらない。勝つために必死にやります」。最終戦で、前年キングが輝きを放つ。(阿部慎)