公明党全国大会 山口代表5選承認へ(全文1)山口代表の声明と安倍首相の祝辞
自由民主党総裁安倍晋三氏の祝辞
稲津:ここで、自由民主党総裁安倍晋三さまよりご祝辞を賜りたいと思います。安倍総裁、よろしくお願い申し上げます。 安倍:皆さまこんにちは。自由民主党総裁の安倍晋三でございます。第11回公明党全国大会が多数の皆さまご出席のもと盛大に開催されましたことを心からお喜び申し上げます。そしてまた、お招きをいただいたこと、大変光栄に存じます。 まず初めに、先の参議院選挙におきまして公明党の皆さまに、わが党の候補者に対して絶大なるご支援をいただきましたことを、この場をお借りいたしまして御礼を申し上げます。おかげさまで改選議席の過半数という高い目標を自公で大幅に上回る大きな勝利を収めることができました。あの暑い暑い参議院選挙、全国の公明党の皆さまに、わが党の候補者のために炎天下で街頭で声を枯らし、そして灼熱の太陽の下、町を、そしてあぜ道を歩いてお願いに回っていただきました。そうした皆さんの流した汗によって多くのわが党の議員は当選を果たすことができた。そのことを私たちはしっかりと胸に刻まなければならない。こう考えています。そしてこの皆さんの期待に応えていく。国民の負託に応えていく。しっかりと全力を尽くしていかなければならない。この思いをわが党の当選者と共に新たにいたしている次第でございます。 私が自民党総裁に就任をいたしまして、ちょうどこの9月で4年を経過するところでございます。この間、山口代表と共に当時の民主党政権を解散に追い込み、政権を奪還しました。そして翌年の参議院選挙、さらに衆議院選挙、先般の参議院選挙と、国政選挙で与党で4連勝を果たすことができました。この勝利のパートナーだった山口代表が今日、正式に代表として再任されました。心強い限りであります。心からお喜びを申し上げたいと思います。山口那津男代表、おめでとうございました。またさらに大きな成果を上げていかれますことをご祈念申し上げます。そしてまた、あらためまして山口代表、また公明党の皆さま方のわが党に対するご支援、特に先般の参議院選挙における大いなるご支援を衷心より厚く、重ねて御礼を申し上げる次第でございます。本当にありがとうございました。 さて、今年の夏はなんといってもあのリオのオリンピック・パラリンピックであります。毎日の日本選手の活躍に私たちは感動しました。そして最後まで諦めない、あの選手の姿に大きな勇気をもらいました。オリンピック・パラリンピック、全ての種目で素晴らしい活躍がありました。あの陸上の100掛ける4、400メートルリレー、まさか日本がアメリカよりも先にゴールできると、こんなことは想像もつかなかったわけであります。もしボルト選手がいなければ金メダルだったかもしれない。こんな思いも頭をよぎったわけでございます。日本の代表4名。誰も、1人も9秒台で走る選手はいません。しかしその中であのバトンワークとチームワークで銀メダルを勝ち取った。みんなで頑張って力を合わせれば夢がかなう。それを証明してくれたと思います。 私たちも新たな挑戦をしたいと思います。新しい国造りに邁進をしていきたい。力を合わせて邁進をしていきたいと思います。その旗印は一億総活躍であります。女性も男性も、若者も高齢者も、障害がある方も難病を持っている方も、大きな失敗をした人もみんなにチャンスがある。そしてみんなが夢に向かって進んでいくことができる社会をつくっていけば、少子高齢化というピンチをチャンスに変えることができます。そのキーワードは、成長と分配の好循環であります。自民党・公明党政権奪還以来3年9カ月、経済最優先で取り組んでまいりました。雇用は増え賃金は上がり、税収は21兆円増えました。この成長の果実を使えば、介護、そして保育の充実を行っていくことはできます。 皆さんが、先ほど山口代表からもごあいさつがございました、熱心に取り組んでこられた無年金者対策において、年金受給資格期間のこの短縮については、来年度中に実践できることとなりました。そしてまた奨学金を拡充していく。若者への投資も増やしていくことができます。そうすればその若者たちが未来の成長をリードしていけます。われわれはさらに成長し、そして分配を厚くしていくことができます。この新たな挑戦である、未来への挑戦である成長と分配の好循環を皆さまと共にやり遂げていきたい。こう決意をしている次第でございます。 私は明日から国連出席のためニューヨークに向かいます。そのあとキューバを総理大臣として初めて、日本の総理大臣として初めて訪問する予定でございます。普通、初めての国に行く場合はどういう交渉をしようかとちょっと緊張するわけでありますが、今度は安心しております。というのは先ほどもお話をされたように、山口代表にあらかじめ私の親書を持ってキューバに行っていただき、要人と会談を重ね、日本とキューバの協力について協議をしていただきました。いわば土台をつくっていただきました。私はその土台の上に乗って花を咲かせたい。こう考えている次第でございます。 よく、私は自民党と公明党の連立を、風雪に耐えた、長年の風雪に耐えた連立、こう表現をさせていただいております。連立を組んでから16年の月日を(※判別できず)ました。厳しい時代もありました。共に手を取り合って困難を乗り越えてきた。それが連立を鍛えてきた。こう思っています。今や私たちの連立政権は新しい次元に、この連立の質は深まってきた。こう思っているんです。個別の政策合意だけではなくて、一億総活躍社会とか積極的平和主義とか、未来を見据えた大きなビジョンを共有するに至った。こう思っております。まさに冬の風雪に耐えた草木が春に大輪の花を咲かせるように、私たちも大きな成果を協力して上げていきたい。こう思っている次第でございます。 いよいよ26日から臨時国会が始まります。さらには10月に衆議院の補欠選挙が東京と福岡で行われることになっております。皆さんはいらいらしておられるかもしれませんが、早くわれわれも公認を決定したいとこう思っております。おそらく野党は政策を棚上げして勝つためだけに統一候補を出してくることでしょう。こんな勢力に私たちは負けるわけにはいきません。どうか、また公認候補に対しまして力強いご支援を賜りますようにお願いを申し上げる次第でございます。未来のために共に勝ち抜いてまいりましょう。そして結びに公明党のますますのご発展を祈念いたしまして、党を代表してのごあいさつとさせていただきたいと思います。本日はご盛会、誠におめでとうございました。 佐々木:ありがとうございました。安倍総裁は次のご予定のため、ここでご退席になります。大変にありがとうございました。盛大な拍手をもってお送りしたいと思います。