トップ合格・寺岡沙弥香の秘めたるプロでの野望 都玲華は晴れて合格も「悔しいが勝ちますね」と語ったワケ
寺岡沙弥香「憧れの選手で私の名前を挙げてくれるように」
◆国内女子プロゴルフ 日本女子プロゴルフ協会最終プロテスト 10月29日~11月1日 大洗ゴルフ倶楽部(茨城県) 6602ヤード・パー72 【写真】昨年のプロテスト トップ&2位合格は誰?/渋野日向子、原英莉花、稲見萌寧、菅沼菜々、大里桃子ら2018年合格組の貴重なリクルートスーツ姿
4日間にわたる日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の最終プロテストは、1日に最終ラウンドが行われ、初日から「71」「67」「70」「70」とアンダーパーで回った寺岡沙弥香が通算10アンダーでトップ合格。 2日目以降は首位に立ち続け、わずか1打差で涙をのんだ昨年のリベンジを果たした。
報道陣から祝福の言葉をかけられると、「ありがとうございます!」と感謝を述べて満面の笑みを浮かべた。その表情からはやり切った達成感と、充実した4日間を過ごせた様子が読み取れる。 プロテストは合格こそが最大の目標で、順位は気にしない心持ちで挑んでいたというが、「後半は(トップ合格が)見えてきたので、ちょっと狙いたくなっちゃいました」と話す。 後半の14番以降はなかなかバーディーが奪えずパーを重ねたものの、リードをしっかり保ってフィニッシュ。「ドライバーがよくなくて、しんどかった」と1日を振り返ったが、見事狙い通りトップでの合格を手にした。 これにより、来季の出場権を争うQTのファーストステージが免除。26日に開幕するファイナルからの参戦が決定したが、「まずはドライバーをなんとかしたい。それに、今日は3パットがあったので、これからはそういうことをしないようにまた練習したい」と反省を口にし、気を引き締めた。 「小中学生が憧れの選手で私の名前を挙げてくれるように」 プロでの目標をそう語った寺岡。同期の中でただ一人が名乗れる“トップ合格”の肩書は、十分すぎるアピールとなったはずだ。
2位合格の都玲華は“悔しさ”が勝る最終日に
トップ合格こそならなかったが、寺岡と同様に4日間をすべてアンダーパーで回る抜群の安定感をみせた都玲華。この日も着実にスコアを2つ伸ばして、通算8アンダーの2位タイでプロテストを戦い抜いた。 しかし、当の本人は最終日を振り返って“うれしさ”よりも“悔しさ”のほうが大きいと言う。 「ことごとくパターが入らなかった。そのぶん、チャンスも多かったので良くも悪くもっていう内容。悔しいが勝ちますね」 その言葉からも狙いはあくまでトップ合格だったことがうかがえるが、その悔しさはプロの舞台で晴らすつもりだ。 自身がこの先に思い描くのは「“うまい”だけでなく“強い”プロ」になること。これまで数多くのトーナメントを経験してきた都だからこその、深い意味のある発言ともとれるだろう。 この1カ月は大好きなお酒を控えてプロテストに集中。お気に入りは「ハイボール」「麦焼酎のソーダ割り」と、20歳らしからぬシブい好みを明かしたものの、解禁はまだお預け。 「やっぱり悔しいが勝っちゃうので、まだおいしく飲めるか分からない。でも、周りのみなさんが喜んでくれていると思うので、みんなでまたおいしく飲めたらいい」と含みを持たせたが、祝杯をあげるその日はもう近いはずだ。
ゴルフのニュース編集部