強盗致傷容疑で女を逮捕 「資金管理役」か、埼玉・所沢の事件
埼玉県所沢市の住宅で起きた強盗致傷事件に関与したとして、埼玉県警などの合同捜査本部は3日、京都市上京区、職業不詳武藤恵子容疑者(26)を住居侵入と強盗致傷の疑いで逮捕し、発表した。捜査関係者によると「身に覚えがない」と容疑を否認しているという。 【写真】埼玉県警本部 県警は、同事件でこれまで、SNSの「闇バイト」などで集まった実行役やリクルーター役などとして計6人を逮捕。6人のスマートフォンの匿名性が高いアプリの解析や取り調べの結果などから武藤容疑者を特定した。強奪した現金などの「資金管理役」だとみている。 捜査1課によると、逮捕容疑は他の容疑者や氏名不詳者らと共謀して10月1日未明、所沢市の住宅に侵入し、80代の夫婦を縛るなどしてけがをさせ、現金約16万円などを奪ったというもの。事件後、武藤容疑者が管理する口座で現金の取引が確認されたという。 捜査関係者によると、武藤容疑者が管理する口座を通じて強盗の実行役とリクルーター役らへの報酬や必要資金を支払ったり、被害金を受け取ったりしていたとみられるという。 武藤容疑者のスマホには匿名性の高い通信アプリ「シグナル」と「テレグラム」がインストールされていた。同容疑者の口座には9月30日未明に東京都国分寺市であった、強盗致傷事件の被害金の一部も振り込まれていた可能性があるという。 武藤容疑者の自宅は、外国人留学生などが多い女性専用マンション。マンションの住人によると、3日昼ごろには捜査員とみられる男性らが入り口などにいたという。(浅田朋範、木子慎太郎)
朝日新聞社