「仕事が全然終わらない」→カツセマサヒコの「ズルいスケジュール術」を試してみて!
● 「好不調に合わせて仕事をさばく」が 30代以降の戦い方 ――「セコく」じゃなくて「賢く」だと思います。 そうなんですかね。『ブルーマリッジ』の告知の日も、僕は告知をすると心拍数が上がりっぱなしでおかしくなって、そのあと集中力が激減するんですね。 だからその日の自分はもう使いものにならないことを想定して、グーグルカレンダーはあらかじめ「告知以降、使い物にならない予定」と書いてました。結果的にその日は最低限の連絡しか返さず、あとはもうダラーっと過ごしたりして、終わりました。 これはフリーランスだからできるんですけど、でも、会社員も自分の好不調とモチベーション具合を把握してる人ほど、仕事が早い気がします。好不調に合わせて仕事をさばくのが30代以降の戦い方なのかなとはどこかで思ってますね。 ――100%の自分じゃなくて50~60%くらいの自分でスケジュールを組むって、ちょっと勇気がいることですね。 そうですよね。でも、これは“遅刻理論”と一緒だと思うんです。 たとえば「15分遅れます」って言って20分遅れると、相手はさらに機嫌が悪くなるじゃないですか。でも反対に、「15分遅れます」って言って10分で着くと“思ったより早かった”と喜ばれるじゃないですか。どっちも遅刻してるのに変わりはないのに、全然反応が違うんですよ。 同じ遅刻なのに、なぜかプラスに感じたりするっていうのを学んだ時から、これはあらゆるスケジュールに生かせるんじゃないか、みたいな感じでズルくなりましたね。
● 若手に「裁量と責任がない」のはメリット 気楽にチャレンジして失敗から学べばいい ――『ブルーマリッジ』には、営業部で働く社員が登場します。月のノルマ予算があって、プレッシャーに捉えてしまう気持ちに共感しました。思うように成果が出せない時、どうやってモチベーションを保てば良いのでしょうか。 これは本当にその年齢にならないと実感できないことだと思うんですけど、若手に渡す数字って、実は本当に大したことないものばっかりなんですよね。 「任せられた仕事量がすごく多いです」と、よく若手の方から聞くんですけど、それは実は1個1個の責任がめちゃくちゃ薄いからできることで、逆に先輩たちは、量は少ないけれど責任がかなり重たい仕事を持っている、という事実があることに早く気付けると楽かなと思います。 裁量と責任は本当に、若いうちは実は持たされていない。だからこそ気楽にチャレンジして、ちゃんと失敗して、落ち込んで、次は乗り越えるっていうのを、その失敗の幅も含めて正社員の若手には用意されてるはずなんです。 だから、思いっきり甘えて思いっきり自由にやればいいと思ってます。