<ここに注目>強豪・浦和学院vs初出場・大分舞鶴でセンバツ開幕 ともに堅守
◇第1日第1試合 浦和学院vs大分舞鶴
開幕試合の緊張感がある中、優勝経験のある浦和学院に初出場で21世紀枠の大分舞鶴が挑む。ともに堅守が持ち味の「盾」対「盾」の対決は、先取点が鍵を握りそうだ。 【熱血、スマイル…】センバツの歴史に名を刻んだ名将たち 浦和学院は1試合平均失策数が出場校中2番目に少ない。内角を強気に攻めるエース左腕・宮城誇南(こなん)=3年=を守備陣が支える。チームは森大監督の新体制1年目で、宮城と最速143キロ右腕の金田優太(3年)の二枚看板をどう継投するか、采配も注目される。 打線はしぶとさがあり、犠打を絡めて3番・金田らが着実に走者を還す。序盤からつながり、勝負強い6番・高山維月(3年)に適時打が出る展開になれば優位に立つ。 大分舞鶴の失策数も出場校中5番目に少ない。打たせて取るエース右腕・奥本翼(3年)を守備がもり立てる。奥本と188センチの長身右腕・野上龍哉(2年)の2投手が踏ん張る間に、打線が自慢の機動力を駆使して重圧をかけ、先手を取りたい。3番・都甲陽希(3年)らはここぞの場面で適時打が出る。 県内有数の進学校である大分舞鶴は、2020年8月に就任した河室聖司監督が体作りに注力し、粘り強さが生まれた。相手に食らいつき、後半勝負になれば持ち味の粘り強さが生きてきそうだ。【吉見裕都】
浦和学院 新監督が掲げた「超攻撃野球」
30年にわたって指揮を執り、浦和学院を全国屈指の強豪に育てた森士(おさむ)前監督が、昨夏の甲子園を最後に退任。後を受け継いだ長男の森大(だい)監督が率いる新体制で、2021年秋の関東大会4強入りを果たした。夏の甲子園メンバーが多く残り、チームの経験値は高い。 投手陣は左右の二枚看板。左腕の宮城誇南(3年)は、関東大会準々決勝で桐生第一(群馬)を完封した。遊撃手でもある金田優太(3年)はサイド気味のフォームで打たせて取る。21年秋の公式戦でチーム打率3割5分2厘の打線はそつなく得点できる。長尺の木製バットを振り込み、課題の長打力強化に励んできた。 森監督は新たなテーマに「超攻撃野球」を掲げる。打撃や走塁だけでなく、全ての面で「前向きに」「積極的に」という思いが込められている。 目標は2年生エースだった小島和哉(ロッテ)を擁して初優勝した13年センバツ以来となる全国制覇だ。