8号車ARTAで野尻智紀とタッグ……新天地でのシーズン迎える松下信治。チームの“安定感UP”にも貢献するか?
2024年はARTAからスーパーGTに参戦する松下信治。彼はチームを移籍して臨むシーズンを前に、非常に強力な走りを見せられるという自信があるようだ。 【ギャラリー】カスタムカーにスーパーカー、そしてGTカーまで! 垂涎のクルマたちが東京オートサロン2024に集結 直近2シーズンは塚越広大と共にAstemo REAL RACINGからGT500に参戦し、2022年はランキング4位、2023年はランキング6位という成績を残してきた松下は、ホンダ陣営の車両がシビック タイプR-GTとなる今季からARTAの8号車のドライバーとなり、野尻智紀のパートナーになる。 2023年から無限(M-TEC)とのジョイントで2台体制となったARTAは同年の開幕から大いに期待されていたが、野尻と大湯都史樹がコンビを組む8号車にとっては厳しいシーズンとなった。第6戦SUGOでは塚越/松下組の失格で繰り上がり優勝となったが、5レースで無得点となったことが響いてランキング8位に終わった。 しかし松下は、ARTAが2台体制で2年目となる今シーズンは、チームが積み重ねた経験値と、自身のREAL RACINGでの経験を組み合わせて、より強力な体制になると考えている。 「経験豊富で成熟していて、マシンをより良くできるパートナーと組むことができるのでとても嬉しいです」 松下はそう語る。 「新しいマシンに乗れるのも楽しみですし、競争力についても心配していません。昨年は無限にとって2台を走らせるのは初めてでしたし、多くのクルーが新人のようなものでした。だから今年はより良くなると思います」 「REAL RACINGが昨年どういったタイヤ戦略をとっていたかは知っていますし、安定感を出すために、そういった点では貢献できると思っています」 また松下は、自身のドライビングスタイルが野尻とマッチするかどうかについて全く心配していないといい、無限の分析力もそのケミストリー構築に一役買うと感じている。 「僕と野尻選手は共に経験がありますし、一緒にデータを見る時間が多くなると思います。そこでドライビングスタイルの違いを見つけて、お互いがより良くなるようにアジャストできると思います」 「REAL RACINGでは感覚に頼る部分も多かったのでそういったことはしなかったのですが、スーパーフォーミュラで非常に強い野尻選手や無限から学べることはたくさんあると思います」 2024年シーズンの開幕前テストは、久々の復活となる1月下旬のセパンテストで幕を開けるが、ホンダ陣営からはTEAM KUNIMITSUとNakajima Racingが参加するようで、ARTAは参加しない。そのため松下がシビック・タイプR-GTを初ドライブするのは、2月に岡山で行なわれるメーカー主催のプライベートテストになるようだ。 松下は次のように話す。 「僕たちはセパンに参加しませんが、ホンダからあらゆるデータをもらうことができるので心配していません。これまでにもTEAM KUNIMITSUが他の(ホンダ陣営)チームよりも多くのテストをしてきましたし、僕たちにとってはこれまでと変わりない状況です」
Jamie Klein