京都ハンナリーズ、渡邉拓馬GMが描く勝負の3シーズン目(後編)「この2年間やってきたことを継続することが1番大事」
「恩返しができるような結果を出したい」
――ラナヘッドコーチ体制3年目の今シーズンは、結果にこだわった戦いを見せてくれると期待しています。 1シーズン目は「京都が変わった」というインパクトを出すことを意識しました。2シーズン目は選手とヘッドコーチのコミュニケーションは取れているけど、真の意味での意思疎通に時間がかかり我慢のシーズンという印象です。ベテランが加わった今シーズンは一丸となっていけるシーズン、皆が皆を思って支え合えるシーズンにしたいです。もちろん結果は大事ですが、この2年間やってきたことを継続することが1番大事です。選手は変わりましたが、これまでやってきたことをお互いが信頼してやっていけば、結果はついてくるのではないかと思います。 ――カルチャー作りが一歩ずつ前進していると感じます。あらためて目標はどこに置きますか? チャンピオンシップ争いに関わることが重要だと思っています。2026年のBプレミア参入に向けて、会長や社長、オーナーを中心に積極的に動いてもらっていますが、チームの成績が伴わないと新リーグに繋がっていかないと思います。何より、経営陣やフロントサイドがこれだけ頑張ってくれているのに……と、チームサイドの人間としては申し訳なさもあります。『CS争い』という1つ上の緊迫した状況に足を踏み込んで、たくさんの経験ができればと思っています。 ――Bプレミアの審査基準の1つである「平均入場者数3000人」をクリアしました。盛り上がりは肌で感じていますか? 本拠地とするかたおかアリーナや島津アリーナはほぼ満席ですし、ディフェンスコールや対戦相手にフリースローを落とさせるブーイングもすごいです。いつの間にこんなに京都でバスケットの人気や知名度が増えたのだろう、と毎回感動しています。スタッフの方々が動いてくれて、あれだけのお客さんを呼んでくれているので、恩返しができるような結果を出したいですし、もっとたくさんの方に来てもらうためにもチームが強くならなければいけません。これまで受けてきた様々な恩をどんどん還元していくのが次のステップだと思っています。そして、スポーツが持つ力をもっと世に向けて発信できるチームを作ることが私の使命だと思っています。 ――最後に、応援してくださっている方々にメッセージをお願いします。 GMという立場上、私のことをよく思っていない方も多いかもしれませんが、これまでも話した通り、選手のため、チームのため、京都のファンのために編成をしていることは就任当初から今も変わりはありません。毎年たくさんの期待をかけていただき、ガッカリさせることもあるかと思いますが、面白い試合は届けられていると思っています。みなさんが普段の生活から離れてバスケットに熱中できる、気持ちを奮い立たせるような試合をして「京都ハンナリーズがあって良かった」と思ってもらえるような試合を今シーズンもやっていきます。そして5月のチャンピオンシップに出場できるように選手一丸となって頑張るので、ぜひ会場に足を運んでいただき、一緒に選手たちの後押しをしていただければと思います。
ズッボン
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