米先物2万円台に 先高感強くストップ高を記録 堂島取引所
取引本格化から1週間
堂島取引所(大阪市)が運営する米の指数先物取引が本格化してから、27日で1週間となる。取引を活発化させる専門業者が参入したことなどで成約数が増加して、価格も急伸。26日には、5日連続となる上限価格のストップ高を記録し、成約価格は60キロ当たり2万円の大台を超えた。 同取引では、全銘柄平均価格を指数化した「堂島コメ平均」と呼称する数字を売買する。海外や個人投資家なども参加可能で、米の現物は取り扱わない。現在は、来年2月を期限とする「2月限(ぎり)」「4月限」「6月限」の三つの取引を開いている。 直近26日の成約価格は、「2月限」が同2万140円、「4月限」が同2万120円となった。「2月限」では5日連続のストップ高を記録するなど急伸しており、1週間で2000円超も上げた。 2024年産を巡っては早期米産地を中心に概算金の大幅引き上げなどが相次いでおり、先物相場でも先高観が強い。ただ、24年産の出回りが本格化すれば相場が一服する見方もある。 同日の成約数は合計で9枚(27トン)。前市からは7枚減ったものの、20日以降は活発な取引が続いている。インターネット証券大手のSBI証券で取り扱いが始まったことなどが要因。堂島取引所は、一層の取引の活性化に向けて「説明会や営業の場を増やしていきたい」としている。
日本農業新聞