「毎日お風呂で膝を抱えて反省。でも、自分は貫きたい」宇垣美里が日々考える“相手を傷つけずに自分も大切にする方法”
何事にも物怖じせずに発言し、自分を貫くフリーアナウンサーの宇垣美里さん。そのはっきりした物言いに対して「勇気をもらった」という同性からの声が少なくありません。ただ、30歳を迎え「相手を言い負かしてボロボロにするだけでは誰も幸せにならない」と気づいたと言います。自身の言動に対して「毎日お風呂で反省会をしている」という宇垣さんに、自分の貫き方や相手への思いやりについてお話を聞きました。(聞き手:荻上チキ/TBSラジオ/Yahoo!ニュース Voice)
一番摂取しているのは漫画―夜中12時超えてから電子書籍をピッと買う
――宇垣さんは漫画好きとしても知られ「漫画で救われた」とも公言されています。 宇垣美里: 基本的に電子書籍で読んでいます。夜中の12時を超えると新巻がバッと追加されるので、気になった漫画をその場でピッと買っています。映画も小説も舞台も大好きですけれど、私にとって一番身近なのは漫画です。私が一番摂取しているのは漫画かもしれないなと思います。 ――最近読んだ漫画で気になっているものや面白かったものはありますか? 宇垣美里: すごく良いなと思ったのは谷口菜津子先生の『今夜すきやきだよ』(新潮社)ですね。「仕事はバリバリできるけど、家事は苦手で結婚したい女の子」と「仕事はゆったり自分のペースで家事は好きだけど、結婚願望はあまりない女の子」という対照的な二人が、ひょんなことから同居生活を始めたという作品です。 作品を読み進めていくうちに、「結婚しなきゃいけない」「結婚とはこれが普通でしょ?」という世間一般的な価値観が溶かされていく感じがすごく良いんです。こういうカタチの結婚や人生もありかもと明確に開示されていく感覚に救われて、いろんな人におすすめしています。 ――日本の作品は政治や社会を描かないと思われがちですが、実は漫画は、社会への葛藤や向き合い方がしっかりと描かれていますよね。 宇垣美里: すごく描かれていると思います。例えば、ヤマシタトモコ先生の『違国日記』(祥伝社)という作品では、医大入試で女性の点数だけ不当に低くされていた問題がビビッドに描かれていました。社会と漫画が一緒に生きている感じがしましたね。