廃棄予定の防火服「まだ使えそう」 ガーナへ13着 那覇市消防局が贈る 石垣市消防本部から譲り受け
【那覇】那覇市消防局はこのほど、石垣市消防本部から譲り受けた廃棄予定の防火服13着をガーナ国消防局に寄贈した。那覇市消防局による海外への寄贈は3回目。発案した市消防局の平良亮さん(38)は「日本で使えなくなってしまった物を必要としている所に届け、その国の安全につながっていることはうれしい」と笑顔で話した。 【写真】感謝を伝えに沖縄を訪れたガーナの「王様」 平良さんは約5年前、海外に贈ることを企画。消防局では日本の防火服の基準変更に伴い、まだ使えそうな丈夫な防火服を大量に廃棄していたという。 処分するにも多額の費用がかかることを知った平良さんは「もっと有効な活用方法があるんじゃないか」と考え、日本よりも備品が乏しい海外に贈ることを提案した。これまでカンボジアなどに、防火服や消防機材などを贈っている。 平良さんは「現地で活用されているという報告を受け、本当にやってよかったと心から思う。今後も寄付を続けていきたい」と述べた。今回の寄贈は当時、国連開発計画に勤めていた県出身の仲村秀一朗さんを通じてガーナ国消防局へ寄贈された。(社会部・垣花きらら) (写図説明)ガーナ国アスナフォ北地区所消防署へ沖縄から贈られた防火服などを引き渡す現地の担当者=2月、ガーナアハフォ州アスナフォ(提供)