北海道で雪の便り続々と 札幌でも初雪に 旭岳は史上最も遅い初冠雪
北海道では上空に入ったこの時季としては強い寒気の影響で、各地から冬の便りが届きました。昨夜19日(土)から今朝20日(日)にかけて、札幌や稚内、旭川、網走、帯広で初雪を観測、また、札幌市近郊の手稲山や釧路地方の雌阿寒岳、室蘭市近郊の鷲別岳、大雪山系旭岳でも初冠雪を観測しました。旭岳は史上最も遅い初冠雪となりました。
初雪のほか、今シーズン全国初の積雪も。
北海道では、19日日中に寒冷前線が通過したあと西高東低の気圧配置となり、上空約1500メートル付近には、11月中旬から下旬並みのこの時季としては強い寒気が流れ込みました。この影響で降っていた雨が道北から次第に雪に変わり、今朝にかけて初雪となった所がありました。 19日夜に稚内や旭川、網走で、20日朝にかけては札幌や、太平洋側の帯広でも初雪を観測しました。稚内や旭川は平年と同じで、網走や札幌、帯広は平年より10日前後早くなりました。また、手稲山や雌阿寒岳、鷲別岳、旭岳でも初冠雪を観測しました。平年と比べて、鷲別岳で11日早く、手稲山や雌阿寒岳は数日遅くなりました。旭岳では平年より25日も遅く、1888年の統計開始以来最も遅い記録となりました。 また、午前8時の段階では、幌加内町朱鞠内や幌加内町では1cmの積雪となっており、道内初の積雪となりました。なお、数値は速報値であるため修正される可能性があります。
日差しは戻るが寒さが続く。外出の際は寒さ対策を忘れずに。
今日はこれから天気は回復し、雪の降った地域でも雲はとれて次第に晴れてくるでしょう。しかし、上空に残っている冷たい空気の影響で午後も寒さが続きます。 日中の最高気温は道内の広い範囲で10℃前後までしか上がりません。平年と比べても5℃前後低い所が多く、11月上旬から中旬並みの寒さとなるでしょう。加えて今日日中は冷たい風を伴うため、体に感じる気温としては数字よりもさらに低く感じられそうです。外出の際は風を通さない暖かい服装が必要です。 また、今シーズン初めて暖房を使う方も多いと思いますが、火の取り扱いの際は十分な注意も必要です。
日本気象協会 北海道支社 持田 浩