【バレー】金蘭会高 大森咲愛&西村美波対談(前編) 大会前の不振&ケガを乗り越えて夏の頂点へ
7月下旬に行われたインターハイで2年ぶりの頂点に輝いた金蘭会高(大阪)。ベスト6に選ばれた大森咲愛、西村美波キャプテンの対談を2回にわけてお届け。前編では大会前、そして大会中にも襲われたアクシデントについて。苦しみながらも熾烈(しれつ)なトーナメントを勝ち上がった
――7月は2024女子U20アジア選手権大会に出場し、インターハイでは優勝。今年はどんな夏になりましたか? 西村 高校3年間の夏でいちばん濃かったよな。 大森 うん。いちばんしんどかったこともあり、楽しかったこともあって。(西村)美波が言うように濃かったし、充実した夏でした。(7月中旬の)JT合宿では3年生を中心に結構怒られて。ボールを触る時間より、怒られていたときのほうが長かったというぐらい。 西村 インターハイ前は結構、夜に3年生でミーティングしたな。 大森 ダメやった日もみんなで話して。プレーというよりは、チームの雰囲気がうまくいかなくて。みんなで言うところは言って、お風呂でなごむ。3年生で「疲れたー」とか言ったりして(笑) 3年生がやらないとみんなもついてこないし、明日からまた頑張ろうって話していました。 ほんまに優勝したい気持ちが強すぎて。美波、1回泣いたよな? 西村 この夏は結構泣いてた(笑) 大森 去年のこと(※)があったから、「今年はほんまに優勝したい!」って急に泣き出して。それでみんなでもらい泣きした。毎日誰かが泣いているんじゃない? というぐらい3年生は泣いていたよな(笑) ※連覇を狙った前回のインターハイは、シードで決勝トーナメント2回戦から登場。大森と西川凜が第18回世界U19女子選手権大会に出場して不在、そしてコンディション不良の選手が多いなか西村を中心に奮闘したが、進徳女高(広島)にフルセットの末敗れた 西村 いつもできていることができひん、って。 大森 自分はほんとうに近畿大会でのプレーがヤバくて。ユース(2024女子U20アジア選手権大会)から帰ってきたあと、バレーが合わないこともありました。なんでこんなにできないんだろう、と思うぐらいで。みんなに迷惑をかけてしまったので、合宿でしっかり取り戻そうと思いました。 ――特にどのプレーが難しかったですか? 大森 海外の高いブロックと対戦していたこともあって、近畿大会ではブロックが低いときにミスが出てしまいました。ブロックを意識しすぎて奥に打つとアウトになったり、これまで(ブロックに)かかっていたところがかからなくなりました。 西村 合っていなかったよな。それまではもっと生き生きとやっていたけど、(近畿大会では)表情が死んでいたというか(笑) (大森)咲愛じゃなかった。 大森 プレーがダメだったら気持ちが落ち込んでしまって。美波に言われて、よく「やらないと」という気持ちになっていました。3年生が例年よりも多くコートに立たせてもらっているので、コートに入っている(馬場)柚希たち2年生を引っ張らないといけないと、多く指導を受けていました。