【女優・戸田恵子さん】増田貴久さんとの「いつか」がかなった
その元気の素は? 「ライブを見ることです! さっきの話もそうですけど、年に一度は観劇のためにニューヨークに行きますし、お芝居に限らずコンサートとか落語とかスポーツ観戦、なんでも生で観るのが好きなんです。 生身の人間がパフォーマンスしているのを間近で見ていると、『ああ、人間てこんなことができるんだ』って感動して、元気になれる。私は自分から何かするのが苦手なので、他力本願というか、観て、エネルギーをもらって、ああ頑張ろうって。元気になるし、テンションもあがります。 私自身も同じ職業に就いているんですけど、あわよくば、私のお芝居やステージを観た誰かが元気になってくれるかもしれないと思ったり、そういう仕事についているんだって自分で再確認する場であったり」 2024年も年明け早々、ポルトガルに行って友人の三浦和良さんが出場するサッカーの試合を観戦。帰国後すぐにニューヨークに行き、仕事のついでに舞台を4つ観劇してきた。 世界中をあちらこちら移動するのは楽じゃない、はずだけど。 「ですよね(笑)。体力勝負ですけど、今のところそれは厭わないというか。お金もかかるし仕事も休んで大変っちゃ大変なんですけど、その分、帰ってきたら仕事を頑張れる。 年齢を重ねて、いつか頑張れない日が来ると思うけど、そのときが来たら仕事を辞めるかブロードウェイをやめるか(笑)。それくらい大切な趣味であり、エネルギー源です」 そしてこの舞台公演が終わると次は、ひとりで歌って語って芝居する『虹のかけら ~もうひとりのジュディ』という、三谷幸喜さんの作・演出作品が、5月31日から7月半ばまで、ニューヨーク公演も含めて予定されている。 「還暦をとうに過ぎた私の体力だけが心配ですが、頑張ります!」 そう言って笑う戸田さんは、いったいどんな40代、50代を過ごしてきたのか。実はけっこう壮絶な時期も乗り越えて来た体験談は、私たちの元気の素になってくれそうだ。 次回、お母さまの介護と、戸田さん自身の病気についてのインタビューをお届けしよう。