女湯は寛ぎのスペースに 男湯使った大きな湯舟は利用者に大好評 閉業した銭湯がデイサービス施設として再スタート 施設全体に漂う懐かしさで再び“憩いの場”に
市内で、古民家を活用したデイサービス3軒を運営していた会社が借り受けることになり、およそ2,000万円をかけてリノベーションしたうえで「銭湯デイサービス」として再スタートすることになったのです。 「ばらの湯」の3代目だった、高橋邦孔(たかはし・くにこ)さん。 高橋邦孔さん: 「最初ね本当にこの古い施設を?って思ったんですけど、あそこまでお風呂屋さんだったんだよっていう形でリノベーションしてくれたのがもうすごくうれしくて」 「ばらの湯」の名前とともに、捨てずに取ってあったのれんも引き継ぎました。 「おはようございます、大槻さん」 利用者を迎えるスタッフのTシャツには、大きな「ゆ」の文字。 壁の赤富士に合わせてクッションなどの色使いもカラフルで明るく、特注の無垢材のテーブルは洗練された雰囲気も演出します。 利用者だけでなく、スタッフも過ごしやすい環境作りにこだわったといいます。 カモミールハウスばらの湯 和田由佳さん: 「介護の現場でやはり大変だという気持ちがあると思うんですけど、こういう環境とか雰囲気も大事だと思っているので、働くスタッフもわくわくしながら働けるように」 介護士 田上佳菜(たのうえ・かな)さん: 「利用者さんが懐かしいなと喜んでくれるので、そういうのを見ているだけでも私もうれしくなるなというのはある」 施設のウリは、なんといってもお風呂。 新しいボイラーを設置し、銭湯当時と同じように井戸水を湧かして使っています。 別の施設や自宅では入浴したがらないという利用者が、ここでのお風呂は楽しみにしているということもあるそうです。 利用者 大槻久子(おおつき・ひさこ)さん(95): 「あったまるもんね、ここは。家のお風呂はもう冬は寒いから、冬はここのお風呂に入れてもらう。3日に1回くらい来るからね」 利用者 太田廣江(おおた・ひろえ)さん(94): 「(ばらの湯に)私は入りに来たことがあるのでなんか懐かしい気がするの、この絵がね。家のお風呂が壊れちゃって、これは困ったなっていう時は慌ててここに(来ていた)」 もちろんデイサービスとしてのこだわりも。 一般的な施設と比べると手すりが少なく、あえて段差も残しています。 和田由佳さん: 「結局ご自宅に帰るとやっぱり段差があったり、手すりが入ってなかったりする中で、介護施設のバリアフリーはもちろんいいと思うんですけど、こういう段差も生活のリハビリになるかなと思って、あえて」 「手を組んで、引っ繰り返して向こう側にグッと伸びてください」
60年続いた銭湯から、デイサービスへ。 「ばらの湯」は再び、人々の憩いの場として時を刻み始めています。
信越放送
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