20周年を迎えた『ゲームセンターCX』有野課長の次なる野望とは? 「出世が無理なら秘書がほしい」
――番組ではついにPS2のタイトルも解禁されました。 有野 驚きましたよ。僕の世代からしたら、PS2のゲームなんて最近っていう感覚なんで。でも、発売から20年以上も経っているんですよね。今のADは、プレステを「懐かしい」って言いますから。そういう意味でも、プレイを手伝ってくれるADは若いほうが良い。 ――馴染みが薄い世代のほうが、フレッシュな反応が得られる。 有野 今の20代目ADの八重樫なんかはゲームを一切やってなかった新世代。課長のが上手い時もあるのは久し振りで楽しいです。 ■レトロゲームブームのきっかけに ――番組が取り上げてきた古いゲームは今や「レトロゲーム」としてブームとなっています。あらためて振り返ると、この番組が再注目されるきっかけを作りましたよね。 有野 そうなんですよ! それ、大きく書いといてください(笑)。 ――『魔界村』の難易度が異常だっていうことを知らしめたのも『ゲームセンターCX』だったと思いますし、実際、この番組で話題になってから、YouTuberのゲーム実況における定番タイトルになりました。 有野 僕はクリアできなくてギブアップしましたけどね(笑)。 ――でも、ゲーム実況はプレイが上手でなくてもいいんだ、そういう楽しみ方もありなんだっていうのを根付かせたのも、この番組の功績だと思います。 有野 えへへうれしい。この番組独特のスタイルですよね。必ずクリアするわけじゃないっていう。でも、そういうレトロゲームって、今やっても楽しいんです。 ――それは番組が人気になった理由として大きそうです。 有野 映像こそ古いですけど、遊びとしては今も楽しい。セーブはないし。やられるとスタート地点まで戻されて理不尽やし。だから観ている人も面白い。それに視聴者が気になったらNintendo Switchのオンラインでも遊べるし。そっちはセーブできちゃうから、番組の遊び方とは違うけど良い。 ――昔のゲームって、途中でセーブできないところが難易度をさらに上げていましたからね。 有野 だから、今はすごく遊びやすい環境でうらやましい。理不尽な戻し作業もないし、古き良きなんて絶対ない(笑)。って言い過ぎか。 あ、昔のゲームで言うと、地上波でそういうレトロゲームをやりたいってなったときに、この番組の制作会社に連絡が来るらしいですよ。「どこに許可取ればいいんですか」って。テレビ業界ではここが一番情報を持っているから。初めて聞いたときは、「そこは局の垣根とかないねんな」ってびっくりしましたけど(笑)。