中国の住宅価格、10月は下落ペース鈍化-景気刺激策が追い風
(ブルームバーグ): 中国の10月の住宅価格は下落したが、2カ月連続で下げが鈍化した。最近の政策支援が追い風となった。
国家統計局が15日発表した主要70都市の新築住宅価格(政府支援住宅を除く)は、前月比0.51%下がり、3月以来最小の下落率となった。中古住宅価格は同0.48%下落で、この1年余りで最も小幅な下振れだった。
中国はこの2カ月、既存の住宅ローン金利の引き下げ、大都市における住宅購入制限の緩和、住宅購入の税率引き下げなど、不動産市場の活性化に向けた強力な施策を打ち出した。長期の不動産不況で家計資産が大きく目減りし、デフレ圧力が強まっている。
パンテオン・マクロエコノミクスの中国担当チーフエコノミスト、ダンカン・リグレー氏は、「1級都市は底打ちつつあるようだが、広範な不動産市況回復は、経済見通しの改善次第だろう」と語る。
10月の住宅価格は前年同月比で見ると、より複雑な状況を示した。新築住宅価格は6.2%下落し、前月の6.1%下落よりわずかに下げ幅が拡大。一方、中古住宅価格は8.9%下落で、前月(9%下落)と同程度の落ち込みだった。
原題:China Home Prices Fall at Slower Pace After Stimulus Boost (1)(抜粋)
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