新年へ「思」いこめ、大書…世界遺産・熊野本宮大社
世界遺産・熊野本宮大社(和歌山県田辺市本宮町)で11日、新年への希望を込めた漢字を書く「一文字揮毫(きごう)」が行われ、九鬼家隆宮司が「思」の文字を大書した。 【地図】和歌山県
白装束にたすき掛けをした九鬼宮司が、たっぷりと墨を含ませた大筆(長さ1・3メートル、重さ2キロ)を両手で持ち、3メートル四方の白布に一気に書き上げた。最後に、布の隅に社印を押すと、見守っていた参拝者から大きな拍手が送られた。
九鬼宮司は、前日の「日本原水爆被害者団体協議会」のノーベル平和賞授賞式を受け、「殺伐とした時代が続いているが、改めて人を思う優しさが大切だと感じ、『思』を選んだ」といい、「来年は、平和で平穏な年であるようにと願っています」と話した。書は1年間、社務所前に掲げられる。