小池氏は里山、蓮舫氏は都心へ…不穏な選挙妨害も 石丸氏は1日10回、教育説く田母神氏
過去最多の56人が立候補した東京都知事選(7月7日投開票)は、22、23両日に告示後初の週末を迎えた。3選を目指す小池百合子都知事は伊豆諸島の八丈島と、山梨県に隣接する奥多摩町を訪れ、過疎地域重視をアピール。蓮舫前参院議員は都心の巨大ターミナル駅前で声を張り上げた。前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏は1日10回近く街頭演説をこなし、元航空幕僚長の田母神俊雄氏も練り歩きや街頭演説に力を入れる。街頭では、突然ヤジを飛ばすなど、選挙妨害とみられる行為も相次いでいる。 【写真】「常識をぶっ壊す!」同一人物のポスターが多数を占めている掲示場(画像を一部処理しています) ■私…「女傑」ですか 「チャレンジャーとして手を挙げた。メディアは何と報じたか。『女傑の戦い』…。私、女傑ですか。小池さんは『したたかな女』。蓮舫は『強い女』。ちょっと待ってください。こういうジェンダーはやめていこう。そういう都知事になりたい」 蓮舫氏は22日夕、渋谷区のJR渋谷駅前で街頭演説に臨み、こう声を張り上げた。 蓮舫氏は小池都政の実績を一定評価した上で、奨学金返済支援や児童相談所相談員の雇用の安定化に力を入れたい考えを示し、「こんなにやりたいことがある。小池さん、8年間お疲れさまでした。これから先は私にやらせてくれないか」と叫ぶと、詰めかけた聴衆から拍手と歓声がわいた。 蓮舫氏は現時点で平日は1日1回、休日は1日2回のペースで街頭活動を行っている。やや控えめなペースだが、蓮舫氏の周辺は「何十年も人のためにのどを使い過ぎて、演説でも声を張るから結構負担になっている」と〝一球入魂〟のスタイルだと解説した。 ■いかつい顔でも「いい人」 「日本の戦後教育は知識教育に偏り過ぎだ。勉強ができれば、良いという教育でいいのか。道徳観と人間観を備えた人間をつくる。それが教育の基本だ」 23日午後、新宿区のJR新大久保駅に近い交差点で田母神氏はこう訴え、教育勅語を中軸に据えた教育の重要性を説いた。支援者らからは歓声がわいた。 田母神氏は「日本は長い歴史・伝統・文化がある国だ。グローバリズムに対する戦いを東京都から始めていく」と強調。自身について「ちょっといかつい顔だが、私は本当にいい人なんです」とソフトな印象をアピールしてみせた。演説後は女子生徒の集団と記念撮影に応じた。