セルジオ・ペレス

　F1のアメリカ大陸3連戦の2戦目、メキシコシティGPが今週末開催される。メキシコの首都メキシコシティのまさにど真ん中にあるエルマノス・ロドリゲス・サーキットが舞台。レッドブルのセルジオ・ペレスに大歓声が送られるのは必至だ。 【動画】結局、1番速いのどれ？って話。F1 vs ラリー vs ドリフト vs トラック｜レッドブル最強決定レース 　ただそのペレスは、ここ数戦厳しいレースが続いている。アゼルバイジャンGPでは復調の兆しを見せ、レース終盤まで表彰台を争ったが、結局はクラッシュ。それ以後、シンガポールでは10位、アメリカでは7位と、それ以前のグランプリのように精彩を欠いている。母国の大声援を受け、中国GP以来となる表彰台を獲得できるのか……注目が集まるのは当然だろう。 　なおアメリカではフェラーリ勢が安定した速さを見せ、1-2フィニッシュを達成。マクラーレンvsレッドブルの一騎打ち状態になろうとしていたシーズンに待ったをかけた。フェラーリはサーキット・オブ・ジ・アメリカズのコース特性がマシンに合ったというところもあるだろうが、あの強さと安定感を見る限り、今後のレースで主役を務めてもおかしくはない。 　またフェルスタッペンも、アメリカGPのF1スプリントで久々のトップチェッカー。こちらも復調の兆しを見せる。一方マクラーレンは、一時期の圧倒的なパフォーマンスが鳴りを潜めた感もある。 　そういう意味で今季残りの5戦は、このマクラーレン、レッドブル、フェラーリによる三つ巴の戦いとなっていくことだろう。さらには、メルセデスが加わってくることもあるかもしれない。 　さて、中団グループに目を転じると、アメリカではハースが一歩抜け出した感がある。予選やレースペースを見ても、これに太刀打ちできそうなマシンは存在しなかった。コース特性が異なるものの、メキシコでも当然中団トップになりそうだ。 　またRBのチームメイトの対決にも注目である。アメリカGPではリアム・ローソンが19番グリッドと下位からのスタート立ったが、決勝では挽回してみせて9位。約1年ぶりのF1復帰初戦でありながら、チームメイトの角田裕毅を出し抜いて見せた。これには、チーム関係者も舌を巻き、評価も鰻登りである。 　ローソンの活躍は確かに素晴らしい。しかし他とは異なり、ハードタイヤでスタートするという戦略が、アメリカGPではドンピシャリだったという要素もある。実際、ローソンと同じ戦略を採ったジョージ・ラッセル（メルセデス）やフランコ・コラピント（ウイリアムズ）といったドライバーも大きくポジションを上げてフィニッシュしていたのだ。 　ローソンの評価が高まったのは紛れも無い事実だが、真の部分を見極めるためには、もう少し様子を見る必要があるかもしれない。しかしながら角田とローソンは、これからの5戦にその将来がかかっているとの話もあり、メキシコシティGPも当然重要な1戦となる。 　今週末のメキシコシティGPも、スポーツチャンネルDAZNで全セッションがライブ配信される。今週末も日本から観戦するには深い時間となるが、ぜひ早起きして見てほしい。なおF1の予選と決勝は、現役レーシングドライバーの松下信治が解説を務める予定だ。 　配信スケジュールは以下の通りとなっている。 ■10月26日（土） 3:25　F1フリー走行1回目　コメンテーター：浅木泰昭／解説：田中健一 6:55　F1フリー走行2回目（90分間）　実況：サッシャ／解説：柴田久仁夫 ■10月27日（日） 2:25　F1フリー走行3回目　実況：サッシャ／解説：小倉茂徳 5:55　F1予選　実況：サッシャ／解説：松下信治 ■10月28日（月） 4:20　F1決勝　実況：サッシャ／解説：松下信治