「新幹線で駅弁を食べたくなる」心理に鍵 子どもが「やだやだ」から「すぐやる」に変わる時間管理術
子どもを持つ親にとって、スケジュール通りに進まない原因の一つが、子どもの「やだやだ」。こちらも忙しく、ストレスMAX!ではないでしょうか。 子どものだらだらした状態から「やる気」を引き出しながら、時間管理上手にどうやって育てていくのか。 臨床心理士の中島美鈴さんが、子育てで忙しいビジネスパーソンのためのタイムハックを紹介します。
「最初の一歩」が重い...やる気の仕組み
やり始めるまでは、すごく嫌だった確定申告の手続き。ノってくるとスイスイと進み出した、なんて経験はありませんか。 あるいは、苦手だった大掃除が、やり始めると窓拭きが止まらなくなる。準備で出る前は面倒だったのに、いざ会合が始まると楽しくなった、などなど。 面倒なことであっても、最初の一歩さえ踏み出せば、それから先は、やる気が継続するようです。
重い腰を上げるときに必要なエネルギーを、心理学では「活性化エネルギー」と呼んでいます。「最初の一歩」に最も必要なものです。 実はこれ、子どもも同じです。 よほど勉強好きな子どもでない限り、多くの子どもにとって宿題は面倒で嫌なものでしょう。 子どもの宿題にとっての「最初の一歩」を考えてみましょう。
子どもに「ちょろい一歩」を
「何から始めようか?」 「じゃあ、まずは計算ドリルから」 子どもに聞くと、そんな回答があるかもしれません。 ただ、これは「最初の一歩」としてはふさわしくありません。 あなた自身に置き換えてみましょう。仕事が終わり、子どもが寝たあとに余力は、ほとんど残っていないですよね。 きっと放課後の子どもも同じ感じでしょう。一日中、学校で勉強して、遊んで疲れ切っています。 そうした子どもにとっては、計算ドリルは、最初の「単位」が大きすぎるのです。
「あ、そのぐらいならできるよ」 そうした“ちょろい一歩”を設定しましょう。心理学では「スモールステップ」といいます。 タスクを細分化して、なるべく少しずつ、達成を積み重ねていく。モチベーションを維持しながら、タスクの完遂につなげていくのです。 計算ドリルを例に考えてみましょう。次のようなステップを踏んでいきます。 1、計算ドリルをテーブルの上に出すだけ 2、計算ドリルの該当ページを開くだけ 3、鉛筆を削ってみるだけ 4、1文字書くだけ 5、1行書くだけ