「対応はやさしい日本語で」 災害時の外国人サポーター養成講座で24人が学ぶ 鴨川・勝浦(千葉県)
鴨川市と同市国際交流協会は5日、勝浦市や県、ちば国際コンベンションビューローと共催し、「災害時外国人サポーター養成講座」を、勝浦市役所で開き、24人が災害時の行動などを学んだ。 鴨川市では、外国人との顔の見える関係づくりに取り組む国際交流協会が中心となり、2016年から災害発生時の外国人支援に関するさまざまな講座を開講している。「災害時には、近隣市町からの支援が必要となる」として、昨年の館山市に続き、勝浦市にも同協会が出向いての講座を企画した。 講師を務めたのは、NPO法人多文化共生マネージャー全国協議会理事の高橋伸行氏、と柴垣禎氏の2人。 災害時に外国人が直面する問題として、「言葉(災害時特有の難しい日本語)」「制度(在留資格、手続き)」「こころ(日本人の冷たい視線・ひそひそ話)」の三つの壁を説明。 能登半島地震を例に、「地形が似た房総半島も道路が寸断され、外部からの人的支援が受けられない場合がある」とし、「被災者でありながら外国人に寄り添う支援者や伴走者になる可能性がある」ことを指摘した。 支援のポイントとして▽相手が聞きたいことを伝える▽相手を受け入れる気持ちや寄り添う姿勢▽困りごとを伝えやすい雰囲気づくり――を紹介した。 災害時多言語支援センターの設置と、避難所巡回訓練も展開。受講者は、やさしい日本語を含む多言語、指さしボードを使った情報提供、コミュニケーションの実際を体験した。 受講者は「事前に準備した一般情報だけでは不十分だった。外国人ならではの困りごとなど、すぐに対応できない場合は、調べてからまた来ることを伝え、安心を与えることの大切さを学びました」などと話していた。 在住外国人向けの防災教室「災害に備えよう!」もあり、19人が日本の災害、非常用備蓄品など用意しておく物、防災マップの見方などを学んだ。