前回大会、3度目の準優勝に終わったイングランドは2度目の優勝を目指す（写真/齋藤龍太郎（楕円銀河））

ラグビー発祥の地、イングランド。1871年にスコットランドを相手に初めて対外試合をおこなった最古の代表チームの一つで、全10大会連続出場のラグビーワールドカップでも常に持てる力を発揮し続けてきた強豪です。 【動画】開幕戦ハイライト　フランスがシーソーゲーム制し、ニュージーランドに勝利 ワールドカップ優勝回数は1回。2003年大会、エディー・ジョーンズヘッドコーチ率いるオーストラリアを決勝で破って初優勝を果たし、初めて北半球にウェブ・エリス・カップを持ち帰りました。そのジョーンズヘッドコーチは2022年までイングランドのヘッドコーチを務め、2019年大会は準優勝という結果を残しています。なお、準優勝3回はフランスと並んで最多タイです。 イングランドの強みはセットプレーの強さ、そしてBK（バックス）による綿密に整備されたアタックです。かつて日本代表のアシスタントコーチを務め、2022年末に現職に就いたスティーヴ・ボーズウィック新ヘッドコーチの下でもそのアタッキングラグビーは継承され、全員が一体となるチームを目指してきましたが、ピーク時よりもプレー精度、パフォーマンスが低下。大会直前にはフィジーに敗れ、世界ランキングは8位（8月28日現在）まで低下しました。 チームの大黒柱、SO（スタンドオフ）/CTB（センター）オーウェン・ファレル主将はワールドカップ前のテストマッチでの危険なプレーにより出場停止処分となり、大会初戦のアルゼンチン戦、第2戦の日本戦を欠場するほか、他にも選手の出場停止、負傷者の続出など思わぬトラブルが続いています。 それでも、前回大会ファイナリストが目指すのは2度目の優勝です。プールD屈指の好カードのアルゼンチン戦、そして過去イングランドが10戦全勝と負けなしの日本戦がどのような激闘になるか、見逃せません。