【スクープ】2025年新型PCXはフルモデルチェンジしてミラノショーでデビュー!? 5代目を前に歴代を振り返る
ハイブリッドとEVを追加した3代目
3代目は2017年東京モーターショーでデビューした、量産型のバイクとしては初のハイブリッドパワーユニットを搭載した「PCX HYBRID」と、完全EVの「PCX ELECTRIC」がラインナップに加わることになる。 3代目はフレーム形状が従来のアンダーボンタイプからダブルクレードルタイプへと変更され、エンジンにも大きく手が入れられた。特に150のエンジンははそれまでのボア×ストローク58.0×57.9mmから57.3×57.9mmへと変更され、排気量は152ccから149ccへとダウンしている。 PCX HYBRIDは124ccのガソリンエンジンにACGスターター兼アシストモーターを組み合わせ、4000rpm時で約33%、5000rpm時で約22%のトルク向上を果たしている。モーターによるエンジンへのアシストは、スロットル操作によるアシスト開始から約3秒間行なわれるようになっており、その後1秒かけて徐々にアシスト量を減らすことで自然な走行フィーリングを生んでいる。 PCX ELECTRICは定格出力0.98kW(最大4.2kW)の電動モーターを搭載した原付2種モデルで、18N・mというトルクの高さによって力強い発進加速を得ている。ただし、企業や個人事業主向けのリース販売という特殊な販売方式を取っており、EVコミューターの社会実験的意味を持たされたモデルであったと言えるだろう。
新エンジンでユーロ5に対応した4代目
2021年にデビューした4代目は、フレームエンジン共に大幅に変更され、ハイブリッドモデルは「PCX e:HEV」と名称も変更された。 4代目には環境性能の高い4バルブのeSP+エンジンを搭載してユーロ5排出ガス規制に対応し、それまでの150はエンジンの排気量が156ccにアップされたのに合わせて「PCX 160」に変更された。 フレームは新設計されたダブルクレードルタイプで、3代目のフレームに比べて剛性をアップしつつ軽量化されている。ホイールサイズは乗り心地を改良するためにリアを13インチ化、サスペンションも初期から柔らかく動く設定に変更されている。ブレーキはフロントにはABSが装備され、それまでドラムだったリアはディスク化されている。また、オンオフの切り替えができるホンダセレクタブルトルクコントロールを装備し、安全性能が大幅に向上している。 PCX e:HEVはACGスターター兼アシストモーターが発進加速などをアシストするという基本システムをPCX ハイブリッドから継承しつつ、エンジンを新しい4バルブに変更している。しかし、このPCX e:HEVは2022年に生産中止となっており、価格を含めた二輪におけるハイブリッドモデルの難しさを感じさせた。