ブレーク期待も26試合出場のみ…殻を破ってほしい「巨人の若手成長株」は
宮崎の地でアピール
自身の打撃を見つめ直し、フルスイングを貫く「原点回帰」で道を切り拓く。みやざきフェニックス・リーグに参加し、「七番・一塁」でスタメン出場した10日の広島戦(天福)で2試合連続アーチ。1点差を追いかける3回無死で相手左腕・高太一の直球を振り抜くと、高々と舞い上がった打球は右中間スタンド中段に弾んだ。12日のソフトバンク戦(サンマリン宮崎)でも2回二死二塁で先制の適時二塁打。相手はCSファイナルステージに向けて調整登板した石川柊太だっただけに、価値がある一打だった。 巨人は借りを返さなければいけない相手がいる。パ・リーグの覇者・ソフトバンクだ。2019、20年とリーグ連覇して、日本シリーズで挑んだが2年連続で4連敗。シリーズ史上初の屈辱だった。リーグ優勝の歓喜が吹き飛んでしまった厳しい現実を忘れられない。 阿部監督は今季最終戦後のセレモニーで、「これからが本当の勝負。厳しい戦いが待っている。日本シリーズに進んで、ここ(東京ドーム)で日本一の報告ができるように」とファンに誓った。CSファイナルステージを勝ち抜き、日本シリーズで4年ぶりの頂上決戦が実現するか。チーム一丸とならなければ、12年以来12年ぶりの日本一にはたどり着かない。シーズンで味わった悔しさを糧に、大舞台で輝きを放てるか。規格外の潜在能力を持つ秋広が救世主になることを期待したい。 写真=BBM
週刊ベースボール