八ヶ岳ブルーを求めて編笠山へ! 山中の赤提灯が誘惑するシビアかつタフな岩稜ハイク
標高2524mの編笠山は八ヶ岳山塊の最南端に位置し、南八ヶ岳登山の入門的存在に例えられています。編笠山登山口へは自動車でのアプローチが主体になります。駐車場は観音平駐車場がメインで西側の富士見高原駐車場からとの2ルートになります。観音平駐車場は手前の第1駐車場で約40~50台。奥の第2駐車場が約20~30台駐車可能ですが、ハイシーズンの週末になると路駐が発生することもあります。コースタイムが往復で約5時間半~6時間の日帰りコースです。 【写真】岩稜が険しいシビアでタフな編笠山登山の魅力を見る(全11枚)
押手川分岐からはシビアかつタフなルートに!
多くの登山者がアプローチする観音平駐車場から出発します。ちなみに観音平駐車場は標高1560mです。駐車場最奥部に登山計画書届けポストがあります。届け提出を忘れないように。設置されている登山計画記入用紙には編笠山からは権現岳~赤岳の縦走ルートのイラスト図が用意されており、予定ルートをなぞれば済むようになっています。 登山ルートは笹の下生えとシラビソの森の緩やかな登りが続きます。ほぼ1時間ごとに休憩ポイントが用意されているのでリズムも取りやすいと思います。スタートから約1時間で雲海と呼ばれるスポットに。 雲海から標高2100mの押手川分岐と続きます。それぞれにはベンチが置かれています。ただ、ここまでは展望は望めません。押手川分岐から先、登山道はビギナーにはシビアなルートに様変わりします。樹林帯ルート先々のピンクテープをしっかり見落とさないように。足もとだけ見ていると、多数ある踏み跡に惑わされて正しいコースから外れてしまう可能性があります。スマホ用地図アプリなどを活用しましょう。地図とピンクテープのサーチという登山の基本を振り返る良い機会かもしれません。
キツイ急登の先に突如広がる八ヶ岳ブルーの天空
登山道は大きな石が飛び石のように重なり、急登の樹林帯に。今までの約2時間とほぼ変わらぬ景色が続いた2200m地点。振り返ると目の前に青空。そして麓の小渕沢の町。ここから先はタフな登りになります。ギアを一段引き上げて、ガッツリ標高差約300m弱に挑みます。 全身を使って岩をよじ登るような直登箇所もありますが、標高2300m地点で鉄梯子が登場。クライマックスに向けて急登は続きます。 標高2400mの森林限界地点に突入し、ハイマツ帯と積み上がる石の先に青空が広がります。そして岩綾の山頂に。最初に出迎えてくれたのは山梨百名山・編笠山の標識。続いて岩に立ち南側と西側の展望に魅入られる登山者と串団子風2524標識と編笠山の山名標柱。 岩場の山頂からは天気が良ければ、八ヶ岳オールスターズをパノラマで視界に捉えることができます。八ヶ岳ブルーのキャンバスには山頂標識左から権現岳、ギボシ、赤岳、横岳、阿弥陀岳、硫黄岳、天狗岳、北横岳そして蓼科山が峰を連ねています。さらに左に目を転じていけば御嶽山の独特な山容が霞んで見えます。そして中央~南アルプス群。時間の許す限り一つ一つの山を確認する楽しい時を過ごせることでしょう。