中小企業を応援する「株式会社やろまい」代表取締役が目指す“ジャイアント・キリング”
故郷・岐阜県で20年以上にわたり、地域活性化やビジネス支援に取り組む一方で、都内では大学教授を務めるなど二拠点で活動中。 ▶︎すべての写真を見る そんな多忙を極める株式会社やろまい 代表取締役の秋元祥治さんに、自身のFUN-TIMEやビジネス理念などについて伺った。
平日も休日も、焚き火と泡盛があれば何もいらない(笑)!
「ちょっと見てください。これがまた楽しいんですよ」。 普段のFUN-TIMEについて聞くと、秋元祥治さんはうれしそうにスマホの画面を見せる。そこには仲間うちで焚き火に興じる楽しそうな姿が写っていた。 「自宅の庭で焚き火をするのが好きなんです。週末は家族や近所の友達と一緒に、平日はひとりで楽しんでいます。大好きな泡盛の白百合を飲みながら焚き火の炎を眺めている時間が最高に幸せです。 ただ最近は夏日が続いているので、焚き火はそろそろオフシーズンかな。夏場は仲間と一緒にBBQ三昧ですね(笑)」。 この日インタビューをさせてもらったのは東京駅構内にあるカフェ。秋元さんは、故郷である岐阜県を拠点に地方創生プロジェクトに携わりつつ、武蔵野大学で教鞭を執るなど都内での仕事も多いため、もっぱら新幹線通勤。 「焚き火は自宅で楽しんでいますが、これができるのは地方に住んでいるからこそ。都内、特に23区に住んでいたら、とてもじゃないですが無理です。 岐阜県が大好きということもありますが、地元にいるほうが時間の流れや居住空間の広さなど、いろんな意味でゆったりとできて豊かな気持ちで過ごせるんです」。
“イケてる大人”たちがいなければ今の自分は存在しなかった
大学在学中に、起業家人材育成と地方創生をテーマにG-netを創業したことで、数年後に中退する。 成績優秀で、高校時代にはディベートの全国大会で日本一になり、岐阜県民栄誉賞も受賞し、早稲田大学政治経済学部に進学。 両親から強く反対されるなど、ドロップアウトするにはかなり悩んだそうだが、当時背中を押してくれたのが一流の大人たちだった。 「学生の頃、企業の役員や経営者の方など“イケてる大人”に片っ端からアポイントをとって突撃していた時期があったんです。今思うとかなり無謀なことでしたが、当時は怖いもの知らずといいますか(笑)。 なかでも尊敬している田口義隆さん(セイノーホールディングス株式会社 代表取締役社長)と、鈴木寛さん(元 文部科学副大臣、現 東京大学教授)からは多くの金言を賜り、中退をする決心がつきました」。 学生の時期は、時間や若さなど、青春を謳歌するために必要な要素が揃う人生の貴重な時間。秋元さんは、そんなきらきらとした時間を放棄してまで、若者のキャリア支援を始めた。何が秋元さんをそこまでさせたのだろうか。 「純粋に、キャリア支援の活動が面白いと感じていたんです。あと昔からジャイアント・キリングが好きなんですよね。 例えば『学生なのに、大きなビジネスを成功させた』とか。それは『地方なのに◯◯』『無名なのに◯◯』もそう。良い意味で世の中の期待を裏切りたいんです。 もうひとつは挑戦している人が好きで、そういう人や企業を応援したいということもあります」。 ちなみに、今愛飲している泡盛の白百合は、持ち前の好奇心がきっかけで仕事につながった。 「沖縄が好きでよく行っていました。石垣島を訪れた際、池原酒造さんの酒蔵に酒造り体験をさせてもらったのですが、そこで社長と話が盛り上がったことから、経営のお手伝いをさせてもらうことになったんです。 そんななか、3カ月後に生まれた新商品がテレビで特集されて、売り上げが急上昇。これを機に、去年から出資をさせていただき、取締役をやらせてもらっています」。 興味を持ったら即行動に移す好奇心の強さは、幼少の頃からだったという。