2024ブエルタ・ア・エスパーニャのコースが正式発表、ポルトガルのリスボンからスタート
2024ブエルタ・ア・エスパーニャのコースが正式発表、ポルトガルのリスボンからスタート
12月19日、スペイン・マドリードで2024年のブエルタ・ア・エスパーニャ(以下、ブエルタと省略)のコースプレゼンテーションが行われた。来年のブエルタは、ポルトガルの首都・リスボンをスタートし、マドリードをゴールとする21ステージで開催される。この日のコースプレゼンテーションの様子と、2024年のブエルタのコースへの印象を、スペイン在住の對馬由佳理がさまざまな選手や監督にインタビューした。
最初の3日間は、ポルトガルがレースの舞台に
まず、この日発表された2024年ブエルタ・ア・エスパーニャのコースは以下のとおりである。
ピレネーは少なめ、イベリア半島南と北の山岳が戦いの舞台に
2024年のブエルタは、ポルトガルのリスボンでの個人タイムトライアルから幕を開けることになる。8月のリスボンは気温も湿度も高い。加えてこの街の中心部には石畳の坂道が続く。今年のブエルタの初日のバルセロナでのタイムトライアルと同様に、選手たちは初日から高い緊張感の中でレースをすることになる。 ポルトガルがレースの舞台となるのは、第3ステージまで。ポルトガルステージはすべてリスボンの近郊となる。 スペインに入ると、プロトンは内陸のエクストラマドゥーラ地方を通って、アンダルシア地方へと南下する。スペイン国内に入ると、最初の休養日が来るまでは基本的に内陸の山岳コースが続く。最初の休養日直前の第9ステージは、海辺の街モトリルからグラナダに向かうコース。この日は3つの1級山岳を越える特にハードなステージになる。暑さが体に与える影響も考慮する必要があるこの日はサイバイバルレースとなる可能性が高い。 最初の休養日を迎えたあと、選手たちの戦いの舞台は北東部のガリシア地方へと移動する。第2週はスペイン北部のガリシア地方からカンタブリア地方、そしてバスク地方がが続くとなればやはり山岳コースがメインとなる。通常であれば夏のスペイン北部は涼しいはずだが、近年の傾向を考えると気温は上がると考えた方が良いであろう。第2週は16ステージのラゴデコバドンガの上りゴールが注目されがちだが、注意する必要があるのは翌日の17ステージ。サンタンデールに向かう下り基調のコースは、向かい風が強い地域である。 第20ステージはブルゴス地域にあるピコンブランコの上りゴール。カーブも少なめでひたすら長い上りが続くこの日のコースは、風とハイぺースの2つと選手たちは戦うことになる。 最終ステージは22kmの個人タイムトライアル。基本的に平地で、大きなタイム差が生まれることは考えにくいコースである。 2024年のブエルタはピレネーの上りがほとんどないが、それ以外でも厳しい山岳が多いスペインを改めて知ることができるコースとなっている。