着脱式バッテリの軽量モバイルノートに14型が登場「dynabook X74(CHANGER)」
Dynabookは、ユーザーがバッテリ交換できる設計の法人向け14型モバイルノート「dynabook X74(CHANGER)」を受注開始した。価格はオープンプライス。 【画像】セルフ交換バッテリー機構 同社が2023年7月に発表した13.3型ノート「dynabook X83(CHANGER)」の14型モデルにあたる製品。ドライバー1本で簡単に着脱できる「セルフ交換バッテリー」機構を採用しており、バッテリの消費や寿命の課題を解決し、ダウンタイムの最小化を図れるとする。 バッテリ部分はX83とX74で共通の設計を使用しており、互換性を確保。ユーザーが交換することを想定し、バッテリ本体は両面に金属板を入れ、強度や絶縁性に優れたフィルムで保護するほか、装着部分には落下などの衝撃で外れないよう留め具とラッチで固定する機構を採用した。 また、本体側はバッテリの周囲の基板が見えないように配慮。カバーは一般的なプラスドライバーで開けることができるほか、ねじがカバーから外れない構造で紛失を防止している。 同社の説明によれば、バッテリ交換で修理を行なうケースを想定した場合、内蔵バッテリタイプを修理すると機材輸送などで約2~3日のダウンタイムが発生するが、セルフ交換バッテリーであれば約3分程度にまで短縮できるとしている。 そのほかバッテリ関連では、30分で約40%まで急速充電できる「お急ぎ30分チャージ」に対応するほか、充電上限を設定してバッテリの劣化を防ぐ「バッテリー充電モード」には、充電状態や温度に応じて自動で上限を100%または80%で切り替えるAutoモードも用意した。 バッテリを着脱式とする一方、ボディにはマグネシウム素材を使用するなど薄型軽量化を実現。本体厚は最薄部で約19.9mm、重量は約1.1kgに抑えた。MIL-STD-810H準拠の耐久試験10項目も実施予定で、高い堅牢性を確保したとする。 CPUには第13世代Core U(vPro対応)を搭載。冷却や放熱技術を組み合わせた独自のdynabookエンパワーテクノロジーも備えており、CPU性能を最大限引き出せるという。加えて、モバイルでも大画面を求める市場のニーズにあわせ、コンパクトさは維持しつつ、14型と大きめのディスプレイを採用した。 そのほか、Web会議向けの機能として、AIノイズキャンセラー、AIカメラエフェクター、ワンタッチマイクミュートといった機能も装備。BIOS保護やSecured-core PC対応といったセキュリティ仕様も備える。 主な仕様は、Core i7-1365U/i7-1355U/i5-1345U/i5-1334U、16GB/32GBメモリ、256GB/512GB/1TB NVMe SSD、14型1,920×1,200ドット非光沢液晶(タッチ対応も選択可)、Windows 11 Proを搭載。 インターフェイスは、Thunderbolt 4 2基、USB 3.2 Gen 1 2基、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3、HDMI、約92万画素Webカメラ、microSDカードスロット、電源ボタン一体型指紋認証センサー、音声入出力などを装備。顔認証対応の約200万画素Webカメラや、4G/5Gのモデムも選択できる。 本体サイズは約312.4×222.5×19.9mm、重量は約1.1kg。バッテリ駆動時間は約8時間。 報道関係者向けに実施された事前説明会では、dynabook X74(CHANGER)の実機や分解展示なども行なわれていた。
PC Watch,宇都宮 充