化学物質「PFAS」血中濃度 住人の約半数が米安全指針超える 市民団体が明石川流域の33人を調査 明石市は水道水の安全性主張 兵庫
人体への影響が指摘される化学物質「PFAS」について、市民団体が兵庫県明石市の明石川流域に住む33人の血中濃度を調べたところ、約半数の16人がアメリカの安全指針の値を超えていたと発表しました。 明石市の市民団体は7月、明石川流域に住む15歳から83歳の33人について、有機フッ素化合物「PFAS」の血中濃度を調べました。 「PFAS」の一部は半導体の生産などに使われ発がん性など健康への影響が指摘されていて、アメリカ国内の血中濃度の指針は、PFASのうち4物質を合わせた濃度が、1ミリリットルあたり20ナノグラムとしています。 団体による調査では、約半数にあたる16人がこの指針の値を超えたということです。 結果を解析した京都大学の小泉昭夫教授は、明石川を取水源とする水道水を日常的に利用していることが要因のひとつとの考えを示しました。 明石川流域では、2020年以降の調査で、国の暫定目標値=1リットルあたり50ナノグラムを大幅に上回る、最大92倍のPFASが検出されています。 一方で明石市はABCテレビの取材に対し、「水道の給水口では国の暫定目標値以下になっていて、飲み水として問題ない。活性炭の入れ替え頻度を増やしたり、河川水の割合を減らしたりするなどの対策を講じている」と安全性を主張しました。
ABCテレビ