KAWS × オーデマ ピゲのコラボ時計発表! ビスにも注目を──GQ新着ウォッチ
KAWSを代表するキャラクターCOMPANIONとオーデマ ピゲのトゥールビヨンを組み合わせた特別な一本が発表された。チタン製で限定250本。 【写真を見る】「ロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨン “コンパニオン” 」の全貌をチェックする
ニューヨークのストリートカルチャーとスイスの機械式時計の融合
オーデマ ピゲとKAWSのコラボレーションモデル「ロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨン “コンパニオン” 」の発売が発表された。250本限定となる本作は、KAWSの代表作であるキャラクターCOMPANIONが文字盤に配され、その心臓部分にはトゥールビヨンがあしらわれた特別なモデルだ。COMPANIONにスポットライトを当てるため、ダイヤル外周で時刻を表示するペリフェラル時刻表示を採用。マニュファクチュールの技術と現代アートが融合した新しい魅力あふれる一本となっている。 ■KAWSの美学を表現 KAWSはニューヨークを拠点とし、公衆電話やバス停の広告に作品を描き足すことで新たな意味を生み出す”オーグメンティング”の手法でその名を知らしめてきたアーティストだ。COMPANIONは初期作から登場するキャラクターで、フィギュアから彫刻、巨大バルーンに至るまでさまざまな媒体、大きさで世界中を旅をしてきたが、今回はかつてないミニチュアサイズとなって時計のダイヤルにおさめられている。 既存のルールに疑問を投げかけ、コンフォートゾーンを抜け出し、異なる視点で世界を見つめることの大切さを人々に訴える存在であるCOMPANIONは、高級機械式時計の既成概念を覆し、時計作りに人間性と物語性を持ち込んだ。 本作は”広告への介入”を試みた初期作品にオマージュを捧げ、風防の下に配されたCOMPANIONが、ガラスの内側に顔と手を押し当て、まるでその向こうにあるものを好奇心いっぱいにのぞき込もうとしているかのようなポーズをとっているのが特徴だ。 ミニチュアサイズの3Dキャラクターは、チタン製で、サンバースト模様のチタンダイヤルプレートに取り付けられており、サテン仕上げとサンドブラスト仕上げの組み合わせが、質感と奥行きを表現し、丸みのあるシルエットを際立たせている。Xにかたどられた目は、チタンのパーツをくり抜き、グレーラッカーのレイヤーを薄く流し入れることで再現。さらに、KAWSの解剖シリーズにちなんで、トゥールビヨンがCOMPANIONの心臓となっているのも心憎い演出だ。 ■ペリフェラル式時刻表示 ダイヤルに鎮座するCOMPANIONを余すところなく眺められるように時刻表示は、ダイヤル外周に配された。時・分を示すロイヤル オーク針はムーブメントとダイヤルの外縁に沿って回転。外から見える重なるふたつのホイールは、カナから動力が供給され、ローラーによって保持されている。チタンの時針、分針は暗闇でブルーに光る蓄光加工が施され、さらに分針にのみオープンワークを施すことで、時針と区別できる工夫もなされている。インナーベゼルに刻まれた5分刻みの目盛りにも蓄光加工が施され、暗闇でブルーに光る。 ■ビスにも注目 ケースはチタン製で、サンドブラスト仕上げ、サテン仕上げ、ポリッシュ仕上げを組み合わせた。そしてベゼルを固定する8つのネジにも注目して欲しい。KAWSのトレードマークである「X」がさり気なくデザインされているのだ。ケースバックにも「X」のモチーフが刻印され、さらに、 ”Limited Edition of 250 pieces”の文字も刻まれる。ストラップはインターチェンジャブル仕様で、交換用に付属するスレートグレーのカーフストラップにも、テキスタイル加工が施されている。 ■実現まで2年かかった この限定モデルは、オーデマ ピゲの職人技とKAWSの創造性が結びついた象徴的な作品であり、オートオルロジュリーの新たな定義を示すものとなっている。KAWS自身も「このプロジェクトに2年という時間をかけて取り組んだことは素晴らしい経験でした。時計製作の世界に魅了され、オーデマ ピゲの職人たちの技術力が傑出していることを知りました。卓越した時計を100年以上にわたり作り続けているオーデマ ピゲの作品リストに、私の時計が名を連ねることを光栄に思います」と語っており、このコラボレーションがアートと時計の融合の一つの到達点を示すことは間違いない。 ■ロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨン “コンパニオン” / 43mm ケース:チタン製、43mm。10気圧防水 ムーブメント:手巻きキャリバー2979、パワーリザーブ約72時間 ストラップ:インターチェンジャブル仕様。テキスタイル加工ライトグレーとスレートグレーのカーフスキンレザーストラップ 限定数:250本 価格要問合せ Courtesy of Audemars Piguet 文と編集・遠藤加奈(GQ)